【PICU小児集中治療室】ネタバレ有の感想・あらすじ!1話~最終回結末まで全話まとめ

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2022年10月10日(月)21時放送スタートのドラマ【PICU小児集中治療室】

[st-kaiwa1]主演は吉沢亮さんです![/st-kaiwa1]

なんと、10月10日は日本記念日協会に認定された記念日「赤ちゃんの日」だそうです。

ドラマの舞台である「PICU(ペディアトリック インテンシブ ケア ユニット)」は、赤ちゃんというよりは子ども、小児の集中治療室です。

この記事では、ドラマ【PICU小児集中治療室】の各話あらすじ・感想をネタバレを含め、まとめていきたいと思います!

目次

【PICU小児集中治療室】第1話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY01のあらすじ

北海道で生まれ育った志子田武四郎(吉沢亮)は丘珠病院に勤務する27歳の小児科医。幼いころに父を亡くし、女手ひとつで育ててくれた母・南(大竹しのぶ)とふたり暮らしをしている。武四郎は、母思いで料理上手、家事全般もそつなくこなす優しい青年だが、大事な場面で不器用さを発揮することもしばしば。

網走総合病院で救急救命士をしている矢野悠太(高杉真宙)、南がバスガイドとして働く旅行バス会社の娘で、自身もバスガイドとして働いている涌井桃子(生田絵梨花)、そして武四郎と同じ丘珠病院で小児科医として働く河本舞(菅野莉央)hあ、武四郎の幼なじみで、家族同然ともいえるような大切な存在だった。

ある日、武四郎は丘珠病院に新設されたばかりのPICU=省に集中治療室への異動を命じられる。そこで出会ったのが、日本各地でPICUの整備を推し進めてきた小児集中治療のパイオニア・植野元(安田顕)だった。3年前、道内で起きた悲劇が大きな景気になり、北海道知事の鮫島立希(菊地凛子)が植野を訪ねてPICUの整備を依頼したのだ。その際、植野はある条件を提示し鮫島は、近い将来必ず実現させると約束した。3年を経てようやく設立されたPICUだが、集まったスタッフは、植野、武四郎のほか、植野と行動をともにしてきた優秀な看護師・羽生仁子(高梨臨)と、植野に誘われてやってきた救急救命医の綿貫りさ(木村文乃)の4人だけだった。その現状に、口が悪く横柄な態度のりさは「初期研修を終えたばかりの未熟な小児科医は使い物にならない」と本人の目の前で武四郎を非難するようなありさまだった。

そんな折、PICUに、発症から4時間も経過した少女が運び込まれ……。

引用:『PICU小児集中治療室』公式サイト

STORY01 感想(ネタバレ有)

小児集中治療室というだけあって、子どもが苦しんでいるシーンがあるこのドラマは、見る人によっては心が苦しくなるかも知れません。

「監察医・朝顔」のスタッフが作ったドラマ「PICU」は、人間同士の関わりや生活に焦点をあてているようなヒューマンドラマで、ストーリーはのんびりと進んでいくような印象です。

PICU設立と武四郎の存在

4人しかいないPICUメンバーは、全国で小児集中治療室を作り上げてきた医師・植野と、植野と一緒に仕事をしてきた看護師の羽生、訴えられている最中の救命医・綿貫、使えないと言われた小児科医・志子田武四郎でした。

「人の生き死にとか無理」「医者になったのは親を安心させるため」と言っていた武四郎。

「家から近くて看護師が可愛いから小児科を選んだ」と友人らには話していましたが、本当のところは3年前に北海道でドラマロケをしていた子役の星野沙羅ちゃんが、北海道という広い土地で治療が間に合わず死亡したことがきっかけでした。

武四郎は北海道知事の鮫島に手紙を書いていました。

この手紙の存在はドラマの最後に明かされたものでしたが、植野が武四郎をPICUに呼んだのは、知事から受け取ったこの武四郎の手紙を読んだからでした。

手紙を読んだ鮫島は、こんなに情熱をもった若い医者がいたのだと心を動かされ、今回PICUを立ち上げることになったのです。

武四郎もまた、沙羅ちゃんのことがあって初めて医師になろうと心の底から思ったのだと植野に話しました。

PICU始動

それまでずっとPICUを作ろうと動いてきた他の病院があったにも関わらず、実現することができていなかった北海道。

それが急に丘珠病院にPICUを作ることとなって、道内の医師らの反感を強く買い、なかなかPICUに人が集まらなかったのです。

しかし、丘珠病院にPICUを作ったのには明確な理由がありました。

鮫島からPICU新設の依頼を受けたPICUのパイオニアである植野は、ドクタージェットを運用することを視野にいれ、空港のある丘珠にPICUを作ると決めました。

そして鮫島に「ドクタージェットを丘珠空港に常駐させること」を約束させたのです。

土地の起伏などの関係もあり、ドクターヘリの利用も難しい場所がある北海道で、ドクタージェットの運用は大変有意義であると確信していました。

道内のたくさんの病院が小児救急について困ったことがあればすぐに丘珠病院のPICUを頼ることができるように、PICUを周知させることが目下の課題であり自分たちの仕事だと植野は言います。

患児の死に耐えられない武四郎

救急搬送されてきた鏡花ちゃんは待機時間が4時間以上。

しかもその症状は昨晩からありましたが、かかりつけの病院の医師はそれを見落としたと言うのです。

鏡花ちゃんは大量に溜まった腹水、消化管穿孔を起こし、手術も不可とされて命を落としました。

手術は無理だと判断した小児外科医、救命士、麻酔医の所見もあり、植野は手術をせず、生命維持に努めると判断します。

綿貫は「状態は悪くなるばかり」と言いましたが、植野の判断の真意に気付いたようでした。

ドラマ内で名言はされていないのでこれはあくまでも私が受けた印象ですが、恐らく医療訴訟を起こされないため、精一杯できることをしたという記録を残すためだったのではないかと思いました。

心苦しい部分ではありますが、現在進行形で訴えられている最中の綿貫の存在や、亡くなった子役・沙羅ちゃんの裁判が3年経った今でも続いているという話題もあり、このように推察しました。

目の前で鏡花ちゃんの命が消えていくのを見た武四郎は、その後すぐにミーティングを始めた医師らに「さっき亡くなったばかりなのに」「おかしい」と切り替えられずに声を上げて泣き出しました。

植野は、今だからこそ考え、話し合うべきなのだと言います。

次の日、植野は武四郎を連れて、鏡花のかかりつけ医で、誤診をした山田医師の元を訪れました。

山田医師は高齢の医師で、植野と武四郎を見るや否や土下座をし、謝り始めました。

しかし植野が山田医師の元を訪れたのは責めるためではなく、「勉強のため」で、山田医師に鏡花がどんな様子だったのかを聞きました。

丁寧に書かれたカルテを見ながら、「不安なことがあれば夜間でも相談して欲しいと患者家族に伝えること」などアドバイスをし、PICUの名刺を渡しました。

武四郎の幼馴染たち

武四郎には4人の幼馴染がおり、うち3人は医師です。

医師ではない桃子はバスガイドで、武四郎の母・南と同じ会社で働いていますが、現在妊婦です。

武四郎は南から、桃子と付き合わなかったことを、桃子が結婚し妊娠した今でもチクチクとつつかれています。

舞は武四郎と同じ丘珠病院の小児外科で働く小児外科医。

悠太は奨学金返済免除を受けるため、ひとり離れて網走の救急救命で働いています。

4人は仲が良く、よくグループ通話などをしていました。

今回の話の中で、武四郎は悠太から個人的に電話を受けますが、南が部屋に入ってきたことにより話は中断されてしまいます。

しかし、何かに悩んでいる様子の悠太…今後のストーリー展開の中で、いずれ悠太の話になるのでしょう。

[st-kaiwa1]PICU第1話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第2話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY02のあらすじ

丘珠病院のPICUは、解決のめどすら立たない深刻な人手不足問題に直面したままだった。志子田武四郎(吉沢亮)は、何かの役に立てるならと、休日を返上して出勤する。だが、同僚医師の綿貫りさ(木村文乃)や看護師長の羽生仁子(高梨臨)から、「ひとりにカウントできるとは思えない」「ギリギリ半人前かどうか」などと冷たくあしらわれてしまう。

同じころ、PICUの科長植野元(安田顕)は「北海道PICU推進に向けた意見交換会」で参加した北海道内の医師たちに協力を呼びかけていた。そこにやってきた札幌共立大救急科科長の渡辺純(野間口徹)はPICUに必要な経験と実力を兼ね備えるほどのスタッフならば手放すはずはない、と植野に告げる。続けて渡辺は、PICU設置に動いた北海道知事・鮫島立希(菊地凛子)のことに触れ、彼女がやっていることは、次の選挙に向けての票集めでしかない、と言い放つ。

そんな折、丘珠病院に火傷を負った急患2名が救急搬送されてくる。9歳の姉・佐渡莉子(田中乃愛)は軽傷のようだったが、6歳の弟・理玖(中村羽叶)は右肩全体に重度の火傷を負っていた。植野は、救命医の東上宗介(中尾明慶)や麻酔科医の今成良平(甲本雅裕)らの協力を得て理玖の治療を開始。

武四郎には、姉弟の母・京子(紺野まひる)と莉子についているように指示するが……。

引用:『PICU小児集中治療室』公式サイト

STORY02 感想(ネタバレ有)

ストーリーは2021年、つまり去年の回想の、幼馴染4人と南とカニ鍋を囲むところから始まります。

みんなに「武四郎は小児科向いてる」と言われていた武四郎ですが、現在所属しているPICUでは「帰ったら?」「一人とカウントできるとは思えない」と冷たくあしらわれます。

その頃、植野は「北海道PICU推進に向けた意見交換会」に参加し、人員の増員を依頼していました。

しかし、札幌共立大救急科科長の渡辺医師は、今までPICUの設立に尽力してきた人物ですが、実現に至りませんでした。

それなのに、子役の沙羅ちゃんが搬送が間に合わず死亡した件をきっかけにようやく北海道が動いたと思ったら、今まで何の動きも見せなかった丘珠病院にPICUを新設。

植野や鮫島は医師らから反感を買い、また、優秀な人材を手放したくないのは当然として、PICUに人員を寄越すのを拒みました。

なかなか人員を増やす事ができないことに看護師の羽生は焦ります。

そして休日返上して出勤してきた武四郎に「本当の猫の手はいらないのよ」と再び強い言葉で武四郎を突っぱねます。

見兼ねた植野も「休むことも大切です」と言い、武四郎に帰るように言いました。

武四郎は悠太に連絡をし、泣き言を言いますが、悠太は悠太で、職場で先輩に強く当たられ、精神的に参っているようでした。

そんなとき、武四郎の目の前を救急車が通ります。

武四郎は電話を切り、急いで駆け付けると、搬送されてきたのは幼い男の子と、母親に連れられて座っていたその姉と見られる女の子でした。

武四郎は植野の指示で、その女の子・莉子の処置をすることになりました。

莉子の不注意で起きた火事

莉子は腕に、弟の理玖は身体の広範囲に酷い火傷があり、理玖は即PICUで治療を受けることになりました。

武四郎は莉子に何度も「ごめんね」「大丈夫だよ」と声をかけながら包帯を巻いていきますが、莉子の異変を感じ、喉の診察をすると、莉子は苦しそうに声を上げます。

莉子は気道熱傷を負っていたのです。

救急隊員には症状を訴えなかった莉子、母親も火事のショックから何もしゃべらなかったのかと思っていたと言います。

植野は武四郎に「よく見つけましたね」と声を掛けますが、綿貫に「かなり苦しかったはず」と発見が遅かったことを指摘されてしまいました。

莉子は気管挿管したのち、間膜穿刺という処置をして、安定しました。

武四郎は莉子の様子を見に行き、なぜ火事を起こしてしまったのかなど尋ねます。

話すことができない莉子に武四郎はスケッチブックとペンを渡し、筆談で、火事の原因を聞き出すことができました。

シングルマザーの母親が不在の中、チキンナゲットが食べたいと言い出した理玖のために、冷凍のチキンナゲットを油で揚げようとしたのです。

油が跳ねて理玖の体にかかり、焦った莉子は油の入った鍋をこぼしてしまい、火災が発生したのでした。

植野や麻酔科医の今成「よく聞き出しましたね」と武四郎を褒めますが、武四郎は気恥ずかしくなり、「莉子ちゃんの様子を見てきます」とその場を立ち去りました。

PICUの現実と未熟な武四郎

他の科からの協力を得てなんとか動いているPICU、植野は手伝ってくれた医師らにお礼を言います。

小児外科の浮田は「できることは協力する」とは言いますが、他の科も人員不足は変わらず、結局は人員不足を痛感することになりました。

植野は今成にPICUに来ないかと誘いますが、「小児には自信がない」「無理だって」と断られてしまいます。

次の日、植野たちは母親と経過とこれからの治療方針について話し合いました。

声帯に熱傷が及び、腫れてしまったことで、もしかしたら手術をすることになるかも知れないと伝える植野に、母親は「声は元に戻りますか」「合唱をしているんです」と莉子が歌えなくなることでショックを受けてしまうことを懸念します。

医師らには「莉子には言わないでください」と、告知はしないという方向に話は終わりましたが、武四郎は「伝えた方が良いのではないか」と言い出します。

しかし、植野は「莉子ちゃんのことをよく知っている母親がそう言うのだから」と、告知は絶対にしないように言います。

ですが、武四郎は「また歌えるようになりますか」「本当のことを教えて」と懇願する莉子に負けて、「高い声は出せなくなるかも」と伝えてしまいました。

その結果、莉子は「もう死にたい」と自己抜去をしてしまいました。

植野は「余命宣告だったらしていましたか」と聞きますが、武四郎は首を横に振ります。

「余命宣告のことは言えないのに、声のことならどうして言えるのか」「PICUはチーム医療であり、その中には親御さんも含まれる」と言う植野に、武四郎は深く頭を下げるしかありませんでした。

武四郎が落ち込んでいるのを感じた南は、武四郎の好きな料理を作って、武四郎の帰りを待っていました。

「つらくても泣いたらダメ。とにかく食べる、するとエネルギーになるから」と武四郎を励まします。

一緒に食卓を囲み、気持ちを切り替える武四郎なのでした。

次の日出勤し、武四郎は母親に謝罪をしますが、母親は何も言わずに武四郎の頬をはたきました。

その後、病棟に移ることになった莉子は武四郎に「ママに怒られたでしょう。私のせいでごめんなさい」とか細く痛々しい声で謝ります。

武四郎も「本当にごめんなさい」とひざをついて謝ります。

去って行く莉子の後ろ姿を見送りながら、武四郎はPICUで亡くなった鏡花ちゃんを思い出し、涙を流しました。

病院の外で空を眺めていた武四郎に、鮫島が声をかけました。

なぜ医者になろうと思ったのかと聞く鮫島に、武四郎は「自分は子ども時代が楽しかった」「みんなにも元気で健康に過ごしてほしい」と言います。

未熟な自分を嘆く武四郎に、初めてのことは怖いものだと言う鮫島。

武四郎は鮫島に「パイロットさんですか?」と的外れなことを聞きますが、そのとき、「知事、お時間です」と秘書が鮫島を迎えに来ました。

鮫島は「一緒に頑張っていきましょう」とガッツポーズを見せます。

鮫島が北海道知事であることに気付いていなかった武四郎は「……知事?!」と驚きました。

その夜、武四郎の元に悠太から着信が入ります。

悠太は電話の向こうで泣きながら「武四郎…俺…」と苦しそうな呼吸を繰り返していました。

 

今回のストーリーは武四郎の失敗回でした。

静かな声ではあるものの、いつになく真剣に武四郎を叱る植野。

バキバキに心を折られてしまった武四郎ですが、家族や友人に励まされます。

食卓のシーンでは、いただきますを言ったあと、食事に手を付ける前に南のコップにお茶を注ぐ武四郎の行動に優しさを感じました。

[st-kaiwa1]第2話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第3話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY03のあらすじ

志子田武四郎(吉沢亮)のもとへ、網走総合病院で救命医をしている親友・矢野悠太(高杉真宙)から電話があった。その際、悠太の様子がどこかおかしいことに気付いた武四郎は「何があったんだよ?」と心配するが、悠太は「なんでもない」と電話を切る。そんな悠太のもとに、7歳の少年・杉本淳之介(松野晃士)がトラックにはねられて救急搬送されてきた。

淳之介は、大腿骨骨折のほか、第4肋骨と第5肋骨が折れ、肺を損傷している可能性もあるほどの重症だった。外科医がオペ中だったため、悠太は、淳之介を設備の整った大きな病院へ搬送しようと決断するが、濃霧がひどくヘリコプターを飛ばせないとの知らせが入る。悠太は、このまま救急車で釧路に向かうよう指示するが、釧路までは山あいの道を進むことになるらめ、3時間はかかると言われてしまい……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY03 感想(ネタバレ有)

悠太からの電話が気になった武四郎は、休日を利用して網走の病院まで出向きます。

そこでトラックとの交通事故で、7歳の男の子・杉本淳之介が搬送されてきました。

他の医師は出払ってしまった救急で、悠太は武四郎に手伝ってくれと声をかけました。

大腿骨、肋骨の骨折で、折れた骨で両方の肺挫傷を起こしています。

大きい病院に搬送する必要がありましたが、近くの病院はキャパオーバー、ヘリで運ぶにも救急車で乗り継ぎ、かなりの時間がかかります。

背に腹は代えられず、救急車で搬送をしますが、濃霧でヘリが飛べないというのです。

武四郎はPICUに連絡を取り、ドクタージェットを要請しましたが、名古屋の空港にはジェットは出動しており、利用できません。

空路を探しますが、ドクターヘリも出払っています。

植野は防災ヘリを要請、的確な指示により、救急車は女満別空港へ向かいました。

淳之介をPICUに搬送することはできましたが、到着した途端に心停止を起こします。

肺挫傷により呼吸が弱くなっている淳之介でしたが何とか一命をとりとめました。

力不足を謝る武四郎でしたが、他の医師は「ヘリに乗る前に心停止を起こしてもおかしくなかった」「矢野先生の状況説明も的確だった」と言います。

しかし、事態は深刻で、7歳という年齢でしたが、淳之介は右の肺を全摘出することになりました。

父親の後悔

全摘出にあたり、駆け付けた父親に「ハードな運動をすることが難しくなるかもしれない」と説明すると、父親は自分の肺を上げられないかと聞きました。

しかし、大人と子どもでは大きさが違い、移植は不可能です。

父親は混乱し、武四郎に、小学校低学年の淳之介がなぜ家から4キロも離れた場所を歩いていたのか、いきさつを話しました。

淳之介には、まだ赤ちゃんのきょうだいがおり、両親は下の子たちにかかりっきりで、なかなか淳之介の相手が出来ませんでした。

その日、遊びに行こうとせがむ淳之介に父親は「先に行ってろ」と言いました。

なぜそんな遠くまで歩いていたのか、今思えば、淳之介は怒っていたのだろう、と父親は俯きます。

家から遠い病院で、肺を全部とるなんて、と泣きます。

武四郎は植野に、「命を救っただけでは”助かった”とは言えないのだと思った」と肺を残す道を尋ねました。

「浮田先生なら手術は成功すると思う」と言いながらも、植野は「僕はその後が心配なんだよ」と言います。

悠太と幼馴染みたち

悠太は待合室の椅子で眠り込んでしまいました。

武四郎に起こされた悠太は、スマホに大量の着信があることに気付きます。

すぐに帰ろうとする悠太に、武四郎は朝一で帰ることにして、今日は泊まっていけと言いました。

その夜は新鮮なカンパチをおかずに、久しぶりに幼馴染み4人と南で、食卓を囲みました。

食事を作ったのはもちろん武四郎で、あと2か月で子どもが生まれる桃子を気遣い、妊婦にも配慮した食事を作ったり、食卓は彩り豊かです。

久々に会う幼馴染みとの会話は尽きませんでしたが、悠太はなかなか自分のことを話せずに、冗談めかしていましたが、武四郎はそんな悠太を心配しているようでした。

武四郎が寝落ちしてしまったあと、悠太は静かに部屋を出て行きました。

目を覚ました武四郎は、急いで悠太を追いかけましたが、悠太は「病院から電話がかかってきた」「まだバスもあるし帰る」と言います。

武四郎はこの間の電話のことを聞きますが、悠太は「酔っぱらっていたのかも」と茶化しました。

そんな悠太の背中を見送り、自分も家に戻る武四郎。

再び悠太は振り返り、結局何も言えないまま、その背中を見つめたのでした。

渡辺と綿貫

PICUにやってきた渡辺は、綿貫の元旦那が病院を辞めたと告げました。

辞めた理由は、訴えられている綿貫のせいだと言います。

綿貫は「間違ったことはしていません」と言いましたが、渡辺は、綿貫のせいでPICUに悪影響が出ないように祈っている、と嫌味たっぷりに言い捨て、去って行きました。

後に綿貫は、弁護士の元へ向かいます。

辛い思いをするのではないかと言う弁護士に、「覚悟はできています」と言いました。

「医者が医者を訴えているんですから」という綿貫。

医療訴訟は患者から訴えられているものではなかったのです。

肺を温存するということ

淳之介の父親は、淳之介の右肺の全摘出について「これ以上辛い思いをさせられない」「覚悟を決めた」と武四郎に話しました。

しかし、父親はまだ納得できているようには見えませんでした。

手術の方向を決める話し合いで、武四郎はどうにか温存する方法はないかと食い下がりますが、今成や植野には、治療方針を変えることはないと言い切られてしまいました。

諦めきれない武四郎に、羽生が10年前に長野で立ち上げたPICUでのできごとを話してくれました。

人員が足りない中、淳之介と同じような運ばれてきた子どもがいました。

その時、植野は肺を温存する方向で治療を進めましたが、その子は術後管理中に亡くなってしまいました。

羽生は武四郎に、肺の温存を選択した子どもの24時付きっきりのフォロー、その術後管理の難しさを伝えます。

だから、植野は肺の温存について、慎重になっているのだとも言いました。

その話を聞いた上で、武四郎は植野に、自分に3日だけチャンスをくれるよう頭を下げました。

武四郎は呼吸器の集中管理について、一緒にフォローができないかと病院中を駆け回り、資料を配り、学生時代の同級生や教授に片っ端から連絡を取りました。

しかし人員は集まらず、武四郎はあと1日待って欲しいと再び植野に頼みますが、手術の日も迫っている、これが運命なら受け入れようと言います。

植野は、「実のところ、人が集まってくれるのではないかと期待していた」と話します。

その時、ステーションから声が聞こえ、出て行ってみると、PICUにはたくさんの意思や看護師が集まっていました。

畑違いの医師にも頭を下げて回った武四郎を見兼ねたスタッフが、集まってくれたのでした。

武四郎の執念が実を結んだのです。

淳之介の回復

淳之介くんは、右肺を温存することになりました。

手厚い看護の甲斐あって、淳之介は自発呼吸ができるまでになり、意識を取り戻すことができました。

目を覚ました淳之介は、そばにいた父親に「ごめんね」と謝りました。

そして、戦隊ヒーローのブレスレットを作りたかったのだと話します。

父親は、一緒に遊びたいとねだる淳之介に「ブレスレットがないから戦いごっこはできない」と言っていました。

それでもいいと言う淳之介に、「じゃあ次の土曜日に」と約束していたのです。

淳之介は、約束の土曜日に向けてブレスレットを作る材料を集めに、家から遠く離れた場所へ歩いていたのでした。

植野と武四郎

淳之介の回復後、武四郎は治療方針を変えてくれた植野に感謝を伝えました。

深い考えがあってのことだろうと思います、と武四郎は言いますが、植野は「本当はコロコロ意見を変えちゃうんだ」と話しました。

植野は強い信念を持って取り組むことは良いことだが、一方で、その信念が患者の治療の妨げになることはあってはならないとも言います。

また、淳之介の搬送について時間がかかり、心停止をしてしまったことが反省点だと上げました。

今回の件で、2人は、ドクタージェットを常駐させることの必要性を改めて感じるのでした。

 

第3話、今回は武四郎が良い仕事をしました!

人員不足が解消されることは今後のPICUの運営にも関わることで、かなりの貢献ですよね!

第2話まではどうしても失敗をしつあり、頼りない場面ばかりでしたが、この件をきっかけに大きな成長を見せてくれました…!

悠太については、まだわだかまりが残っています。

素直になれない悠太と、違和感を感じつつも核心に触れられない武四郎。

ここで後悔することがないと良いのですが…。

[st-kaiwa1]第3話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第4話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY04のあらすじ

”しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)は、PICUの科長・植野元(安田顕)や先輩医師の綿貫りさ(木村文乃)らとともに、一般病棟に移ることになった佐藤理玖(中村羽叶)くんを見送る。交通事故に遭いPICUで治療を受けていた杉本淳之介(松野晃士)くんは、「お友だちがいなくなった」と寂しそうだった。

するとその時、PICUにRSウィルスに感染し重症化した生後7日の赤ちゃんが運び込まれる。実はこの赤ちゃんは、乳児院の子だった。赤ちゃんの母親は20歳の大学生だったが、両親からの反対を受け、生まれてすぐに乳児院へ預けられたのだという。それ故、まだ出生届も出されておらず、名前すらなかった。植野は、綿貫に武四郎と組んで、この赤ちゃんを担当するよう指示する。だが、「自分一人で十分です」と答える綿貫。後輩の育成も仕事のうちだと植野になだめられた綿貫は、渋々、武四郎と組むことになるが……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY04 感想(ネタバレ有)

治療が一段落し、先に一般病棟に移って行く理玖に、淳之介は寂しがります。

怪我や病気をして欲しいわけではないけれど、お友だちがいて欲しい、でもそうしたら先生の仕事なくなっちゃう、と言う淳之介。

武四郎は、「それでも(怪我や病気に)なって欲しくないよ」と答えました。

そのとき、RSウィルスによる感染から細気管支炎になった生後7日目の赤ちゃんが搬送されてきました。

まだ出生届も出されておらず、名前もない2,600gの赤ちゃんは、20歳の大学生の母親・深田奈美が出産してすぐに乳児院に預けた子でした。

植野は綿貫に武四郎の指導をするよう言い、武四郎は綿貫のフォローを受けながら、赤ちゃんの治療にあたることになりました。

連絡を取りたがらない母親

両親の反対を受けて、出産したものの、乳児院に赤ちゃんを預けた奈美。

武四郎は、ルートをとるときに嫌がる素振りを見せる赤ちゃんを見て、赤ちゃんにも意思があると感じます。

治療方針を決めるために母親の奈美に電話をかけますが、なかなか本人に出てもらえません。

電話をかけ続ける武四郎に、綿貫は「引き出したい情報は向かい合わないと得られないことがある」と伝えますが、武四郎はピンときていないようでした。

武四郎あてにかかってきた電話は奈美からでした。

突然電話口で「もうかけてこないで」という母親に「事情があるようならお聞きします」と答える武四郎。

ですが、奈美は「母親になんかなれない」と電話を切ってしまいました。

武四郎は小児外科医をしている幼馴染の舞に、「赤ちゃんは母親に会いたいのでは」とこぼしました。

このままでは万が一のことがあった場合、名前もないまま…と武四郎は俯きます。

無気肺を発症した赤ちゃんに気管挿管することを決めます。

武四郎は、やはり母親に来てもらった方がいいのではと言いますが、植野は「色んな子どもがいるように、色んなお母さんがいる」と答えました。

諦めきれない武四郎は、再び奈美に電話をかけ、赤ちゃんの様子を話しました。

しかし、電話口では「ごめんなさい」という言葉、そして通話は切れてしまいます。

武四郎は電話の向こうから飛行機の音を聞きました。

それが丘珠空港から聞こえる音だと気付いた武四郎は、急いで病院の外へと駆け付けました。

病院の前で、フラフラと歩いている女性を見かけた武四郎は「深田さん?」と追いかけます。

話を聞くと、奈美は「親には言わないで」「もう会わないと約束した」と話し始めました。

赤ちゃんの父親に相談しようとしたけれどうまくいかず、そうこうしているうちに中絶できない時期に入ってしまったこと。

生まれてこなければいいと願ってしまった、と泣く奈美を見て、武四郎は何も言えず黙り込んでしまいました。

「母親」について考える武四郎

家に帰ると、南と桃子がフラダンスの練習をしていました。

もう8か月になる妊婦の桃子は、丘珠病院で出産をすることに決めたと言います。

なかなか準備できない、自分は愛が足りないかもしれないという桃子に、武四郎は「母親って無条件に子ども可愛いもんだよね?」と聞きます。

南は「そうでもないかな」と言いました。

不妊治療をしてやっとできた子ども(武四郎)で、最高の母親になると決めたのに、「お弁当捨てられたり」「変な反抗期とか…」と昔のことを言われ、いたたまれなくなった武四郎はさっさと部屋へ帰っていきました。

不貞腐れちゃったかな?という桃子に、南は「でも寝てるときは今でも可愛いよ」と笑いました。

次の日出勤し、このまま奈美に色んな方向からアプローチしていこうと言う武四郎に、植野は距離を置いた方がいいと言われます。

深田さんの父親から「産後間もない奈美に精神的に負担をかけた」「訴える意思がある」と連絡があり、それを聞いた武四郎は怖気づいてしまいました。

その話を聞いたあと、綿貫は植野に話がある、とPICUを辞める意向を示しました。

羽生は引き留めますが、綿貫は「見たでしょう、私の手が震えているのを」「もう潮時だと思う」と言いその場を去りました。

その頃、自宅にいた武四郎に舞から「綿貫先生のことなんだけど」と連絡がくるのでした。

次の日、武四郎は植野に赤ちゃんの治療計画について、やはり母親にタブレットを使った遠隔でも連絡を取った方が良いのではと提案していました。

そこへやってきた綿貫に、武四郎は「なぜ担当を外れたのか」「無責任じゃないですか」と言います。

昨夜の舞からの連絡は、綿貫が赤ちゃんの担当から外れたことだったようです。

綿貫は「植野先生に代わってもらった」と淡々と答えますが、武四郎は畳みかけるように「綿貫先生は母親に優しいですよね」「甘いと言った方がいいでしょうか」と怒りをあらわにしました。

子どもにとって母親の存在は大きいこと、赤ちゃんに何かあったらと言う武四郎に、綿貫は「そんなこと母親だって分かっている」「あんたが分かってあげようとしていないだけでしょ」と言います。

しかし武四郎は「分かりませんよ母親じゃないんだから!」「でもそれは綿貫先生だって同じですよね!」と怒鳴りました。

綿貫ははっとしたような顔を見せ、「私が言い過ぎた」と後ろを向いてしまいました。

羽生はヒートアップした武四郎を連れて出ると、「綿貫先生は無責任に患者を放り出したわけじゃない」「先輩も楽してるわけじゃない」と話しました。

その夜、南は晩御飯を配膳しながら武四郎の子どもの頃の話を始めました。

武四郎は話題を変えるように「何でうちの餃子にはニンニクが入ってないの?」と聞きました。

南は、武四郎が小さい頃にニンニクを食べさせたときに鼻血を出してしまい、ものすごく驚いたこと、それからは怖くて入れられない。

そのうち自分も食べられなくなっちゃった、と言います。

そして、「”母は強し”と言うけれど、同時にとっても怖がりで、繊細な生き物なんだよ」と言い添えました。

綿貫の裁判

淳之介の手術の準備ができ、淳之介は綿貫に「魔法のやつが落ちた、とって」と言います。

綿貫は落ちた何かを拾って払い、ふわっとかけてあげる動作をしました。

それは手術をするのを怖がる淳之介に、以前綿貫が「これは魔法のマント」「目が覚めたら手術なんて終わってる」とかけてあげたものでした。

その日の午後から始まる裁判に出かけた綿貫。

裁判所の前で渡辺に「あなたがしてきたことは今までの医師たちが積み上げてきたものを一切合切無駄にすることだ」と言われ、綿貫は「私はもう医者ではなくなりますので」と言い、その場をあとにしました。

植野は武四郎を連れて、裁判所へ、そして傍聴席に座り、植野は「しっかり見ておいてくださいね」と言います。

裁判が始まり、綿貫は弁護士からの質問に答えていきました。

不妊治療を経て妊娠していたとき、切迫早産の危険があったこと、早めの産休をとったこと。

しかし、激しい腹痛が起きて入院、帝王切開したものの娘を死産したこと。

いつ亡くなったのかも分からない、しかし病院がもっと早急な対応をしていたら、娘は生存していたのではないか。

病院側の弁護士から異議が上がりますが、綿貫は「どの状態まで娘は生きていて、死ぬときに誰がいたのか」「私は知りたい」と言いました。

病院は示談の話のみで、知りたい情報をなにひとつ与えてくれなかったと続ける綿貫。

「この件で私は子宮をなくし、二度と母親になることはありません」「一億円の損害賠償を請求します」と綿貫の言葉はとても強いものでした。

傍聴席で武四郎は涙を流しました。

以前、医者が医者を訴えている、と綿貫が言っていたのは、自分が病院を訴えているという意味だったのです。

裁判が終わり、植野と武四郎は綿貫に会いに行きました。

来ていることに気付いていたという綿貫に、植野は「志子田先生に綿貫先生を誤解して欲しくなかった」と言いました。

帰りがけに擦れ違った渡辺たちに、「金目当てだろ」と言われ、植野も武四郎も「無視しましょう」と声を掛けました。

しかし、武四郎は渡辺たちを追いかけて「最低だ」「母親が自分の子どもの命に値段をつけるようなことをするわけがない」「謝ってください」と詰め寄ります。

結局渡辺たちが謝ることはなく、武四郎たちは裁判所を出ました。

綿貫とPICU

裁判所の前では、今成と羽生が迎えに来ていました。

歓迎会だといって飲み放題食べ放題にやってきたPICUのメンバーたち。

そこで綿貫は武四郎に「前に母親に甘いと言っていたこと」「多分憧れがあるのだと思う」と話しました。

武四郎は、「自分も母親になれない」「でも子どもの気持ちは分かる」と子どもの頃に遊園地で迷子になったこと、でも母親に会った瞬間に安心した、という話をしました。

植野に亡くなった娘の名前を聞かれた綿貫は「沙耶でした」と答えると、声を上げて泣きます。

その後、赤ちゃんの担当医を続けることになった綿貫。

武四郎は綿貫に「深田さんに電話をしてくれませんか」「僕じゃ説得できない」「綿貫先生なら出来ると思う」と言いました。

結果、奈美は赤ちゃんに会いに来くることができ、赤ちゃんも、生まれる前から決めていたのだと「蒼(あおい)」という名前がつきました。

武四郎は、色々無神経なことを言ってしまっていたことを謝罪します。

綿貫は「しょうがないでしょ、知らなかったんだから」と笑いました。

厳しいことを言いながらも、武四郎が作成した治療計画書を丁寧に赤ペンで直し、良いところを褒めてくれたり、羽生に早く帰った方が良いなど細かな気遣いをする綿貫。

張り詰めていたような雰囲気は、柔らかいものになっていました。

 

ところ変わって産婦人科の待合室で、桃子と舞、武四郎は立ち話をしていました。

桃子は「昨日悠太を札幌で見かけた」と「電話をしたけど全然出ない」と言います。

武四郎も電話をかけますが、悠太は仕事なのか電話に出ません。

そんなとき、救急に小児がやってきて武四郎は呼び出しを受けます。

結局その子どもに緊急要素はなく、呼び出してすみません、と言われた植野と武四郎。

そのとき、意識不明の状態で搬送されてきた大人がいました。

ストレッチャーで治療室へ向かうその患者、武四郎が見たのは悠太でした。

 

第4話では、子ども関連の話題では切っても切り離せない「母親」について考える回でした。

第1話から気になっていた綿貫の自宅の様子、裁判の内容などが明らかになりましたね!

患者から訴えられていたのかと思いきや、綿貫が訴える側だったのですね。

渡辺のあの言葉や、元旦那が居辛くなって病院を辞めたという理由も分かりました。

今回の件で、綿貫の雰囲気が変わり、PICUにも新しい風が吹いたように思います。

相変わらず謝ってばかりの武四郎ですが、怒って大声を出すような場面も見られて新鮮でした!

来週はとうとう悠太についてですね。

意識不明で搬送されてきたことから、まさか自殺未遂をはかったのでは…と思ってしまいます。

[st-kaiwa1]第4話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第5話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY05のあらすじ

“しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)が勤務する丘珠病院、親友の矢野悠太(高杉真宙)が緊急搬送されてきた。ただちに悠太の処置に当たる救命医の登場宗介(中尾明慶)。PICU科長の植野元(安田顕)も東上のヘルプに入る。武四郎は、突然のことにHげしいショックを受けながらも、PICUの仕事に取り組もうとする。

そんな折、植野は、新たに10歳の立花日菜(小吹奈合緒)ちゃんと、12歳の小松圭吾(柊木陽太)くんをPICUで受け入れると、綿貫りさ(木村文乃)や武四郎たちスタッフに伝える。日菜ちゃんは、急性リンパ性白血病で7歳のことから丘珠病院の小児科を受診しており、武四郎も研修医のころからよく知っている女の子だった。日菜ちゃんは先月から化学療法で寛解を目指して治療していたが、副作用で白血球が急激に減少していた。

一方、近いうちに受け入れる予定の圭吾くんは小学校4年生のときに拡張型心筋症を発症し、函館市内の病院で治療を受けていたが、心拡大が悪化しそこでの治療継続が難しくなっていた。植野は、圭吾くんをより安全に搬送するため、ついにドクタージェットが使えることになったと武四郎たちに伝えて……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY05 感想(ネタバレ有)

丘珠病院に救急搬送されてきた悠太を見た武四郎。

救急隊員が言うには、悠太は札幌市内のホテルで大量の睡眠薬を飲んで昏睡状態、自殺未遂ではないかとのことでした。

動揺する武四郎を、植野は処置室の外へ押し出しました。

新たにPICUへ入院する子どもたち

PICUでは子どもたちが順調に回復しており、武四郎もPICUの医師としていつもと変わらず取り組んでいました。

ある日、PICUで急性リンパ性白血病の立花日菜ちゃんを受け入れることになります。

日菜は10歳ですが、7歳の頃から丘珠病院に通院しており、武四郎が研修医時代から知っている患者でした。

移植をしたものの、白血球の数値が戻り切る前に高熱が続いたことから敗血症を考え、集中治療をすることになったのです。

抗菌薬が効くまでは特に心不全に配慮し、過去に脳出血を起こしていることも含め、PICUの中で日菜をよく知っている武四郎が担当医になりました。

植野は続けて、近く受け入れをしようと考えている、という拡張型心筋症の男の子・小松圭吾くんについて話し始めました。

函館市内の病院から丘珠病院へ転院する予定の圭吾は現在12歳で、小学校4年生のときに発症し治療を続けていましたが、状態が悪く、PICUに入院することになりました。

搬送中の状態悪化を懸念した羽生でしたが、植野は「ドクタージェットが使えることになった」と言います。

計画搬送ではあるものの、実際にドクタージェットを運用できるという実績は、丘珠病院PICUにとって大きな進歩でした。

植野は、函館空港から丘珠空港へ、圭吾を、丘珠から網走の女満別空港まで淳之介を搬送(バックトランスファー)したいと考えていました。

予算的に難しいのではないかという声もありましたが、それぞれ別で動くよりも低コストであると植野は言います。

自分で薬を飲んだ悠太

今成は元気そうに振舞っている武四郎を心配していました。

悠太は自発呼吸はできているものの、いまだに意識が戻っていなかったのです。

武四郎の友人であることを知っているPICUのメンバーは、武四郎をさりげなくフォローします。

悠太の様子を見に行く幼馴染みたちですが、桃子が「なぜ気付いてあげられなかったのか」「私は自分の話ばかりしていた」と自分を責めます。

「悠太は自殺なんかしないと信じている」と言う武四郎と、どこか壁ができたような雰囲気でした。

帰宅し、夕飯を囲みながら武四郎は南と悠太の話をしていました。

「どうして薬なんか飲んじゃったんだろうね」と言う南に、武四郎はまた「あいつは自分で飲んでない」と言います。

言っていることがメチャクチャですが、武四郎は、小さい頃から医者になりたいと夢を持ち、淳之介の治療についてまめに連絡をしてくる悠太が自殺なんかするわけがない、「自分だけでも信じてやらないとあいつがかわいそう」と考えていたのでした。

ドクタージェットが使えない?

淳之介を網走へバックトランスファーする際にドクタージェットが使えないということになり、植野と武四郎は知事に会いに行きました。

鮫島も色々かけあってみたものの、やはり北海道が100%の費用を負担することは難しいと言います。

多忙な鮫島とじっくり話をすることは叶いませんでしたが、鮫島に思いを伝えることはできました。

鮫島は部屋を出て行く前に、植野に「強い味方(武四郎)を連れてきましたね」と笑いました。

植野は帰りのバスの中で、「(鮫島は)僕には見えない努力をしている」、自分だけでも彼女の味方でいてあげようと考えていると言います。

理想と現実は違うものの、努力をしないと始まらないと話す植野。

しかし、現実に何度も打ちのめされ、逃げ出したくなること、もうダメだと思うことがあったと言います。

そんな時には、「仲間がいたからね」と言う植野に、武四郎は悠太のことを思うのでした。

まずは食べること

日菜はよく笑う女の子で、なんと「志子田先生ファンクラブ」の会長で、唯一の会員です。

そんな日菜が食事を「食べたくない」「口内炎がたくさんできていて味がしない」「美味しくない」とぼやいていました。

武四郎は、「嬉しくても悲しくてもまず食べること」「食べればエネルギーになるから」と自分が南に言われた話を聞かせました。

それを聞いた日菜は起き上がり、箸を手に取ると、食事を食べ始めました。

その様子を見ていた綿貫は、武四郎におにぎりを差し入れます。

そして悠太の勤めていた病院の労働環境の悪さを聞いたと話しました。

鬱になる人が多いこと、去年ERから4人辞めたこと。

それを聞いた武四郎は「そうですか」と一言だけ返しました。

搬送されてきた圭吾

ドクタージェットで、圭吾が搬送されてきました。

搬送直前にVT(心室頻拍)を起こしてしまい、眠らせてからの搬送となったとのことでした。

両親は心臓移植を希望していると言います。

その両親は自営業をしているため、あまり丘珠にはこられないとのことでした。

これ以上状態が悪くなるようだったらすぐにECMOに乗せられるようにしておこうと植野の指示のもとスタッフたちは動き始めました。

その人の命はその人のもの

日菜がけいれんを起こしました。

原因は低ナトリウムだったということで、危惧していた脳出血ではなかったものの、普段の内服量が少なかったことが反省点として挙げられ、こまめな採血していくことにしました。

けいれんの処置中、漏れた点滴のルートを取り直そうとする綿貫の手が震え出したのです。

その場は植野が交代しましたが、綿貫は「裁判が落ち着けば治ると思った」「もう癖になってる」とうなだれました。

夜、日菜に付き添う日菜の母親は、武四郎に「先生がPICUに移ったあと、日菜はすごく泣いた」と話しました。

「僕も寂しかったですよ。日菜ちゃん大好きだから」という武四郎に、「それは日菜には言わないでくださいね」「本気にしちゃいます」と母親は言いました。

学校にも行けず、知っている男の子が少ない日菜。

母親は徐々に涙声になり、「命を粗末にしている人を見ると思う」「うちの子のからだとかわってくれ」「こんなに頑張ってるのに」と小さく泣き始めました。

ある日、武四郎のもとに悠太の名前が書かれた荷物が届きました。

急いで開けると、そこには以前悠太に借した服と手紙が入っていました。

その手紙には「俺が死んだあと」という言葉が書いてありました。

頑張って病気の治療をしている子どもたちを目の前にしている武四郎は「あいつ自殺しようとしてた」「見損なった」と怒ります。

その様子を見た南は「でも悠太の命はあんたのもんじゃないよ」と言います。

「生きようとしている人もいる、でもその逆の人もいる」

「大好きな悠太が自殺をしようとしたことは悲しいけれど、でも悠太のこれからのことを考えてあげな」と武四郎に伝えました。

その後すぐに武四郎に、悠太が目を覚ましたと連絡が来て、武四郎は急いで病院に駆け付けました。

何も言わない悠太に、武四郎は荷物と手紙を受け取ったことを伝えると、悠太は「ごめん」「疲れちゃってさ」とか細い声で答えます。

武四郎は「覚えてるか」と思い出話を始めました。

思春期の頃の話、桃子の結婚式のとき。

「俺はいいところもかっこ悪いところも全部見せてきた」「見てきたと思ってた」と続けます。

互いのことをよく知っていると思っていた武四郎は悠太の変化に気付かなかったことを謝りました。

すると悠太は「武四郎は悪くない」「俺が悪い」「休みたかった」「逃げたかった」と泣きます。

逃げ出したいと思っても、医者であるという責任感から逃げられなかった悠太は、自殺という手段を選んでしまったのです。

武四郎はついさっき南に言われた「悠太の命は悠太のものだよ」という言葉を伝えました。

そして、「死なないでよ悠太」と言います。

その後入室してきた河本と桃子にひたすら殴られながら、悠太は笑顔を見せました。

 

一方、南は武四郎の本棚から病気に関する本を取り出し開いていました。

そのページには「すい臓がん」と書かれています。

南は武四郎と一緒に夕飯を囲んでいるときもなかなか食べられないようで、武四郎の作ったお弁当も捨ててしまい、更には酷い腹痛で倒れたりもしていました。

 

悠太が目覚めてほっとしました!

一生懸命病気と向き合う子どもたちを前にしている武四郎は、一番の友人が選んだ自殺というやり方を信じたくなかったと思います。

しかし、肝心な部分で武四郎を奮い立たせてくれる南の言葉は本当にありがたいものですね!

そんな南の体調の変化がいよいよ姿を見せ始めました。

武四郎はいつ気付くのでしょうか……。

[st-kaiwa1]第5話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第6話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY06のあらすじ

”しこちゃん先生”こと志子田武四郎は、先輩医師の綿貫りさ(木村文乃)とともに、急性リンパ性白血病で丘珠病院PICUに入院中の立花日菜(小吹奈合緒)ちゃんの回心を行う。日菜ちゃんと会話していると、ずっと意識がない状態が続いていた小松圭吾(柊木陽太)くんが目を覚ます。PICU科長・植野元(安田顕)からカンファレンスを仕切るよう指示された武四郎は、麻酔科医の今成良平(甲本雅裕)や小児外科科長の浮田彰(正名僕蔵)、救命医の東上宗介(中尾明慶)らとともに、圭吾くんの今後の治療方針を検討する。拡張型心筋症で、心不全の憎悪を何度も経験している圭吾くんには、心臓移植が必要だった。だが、圭吾くんは心臓移植を希望しておらず、移植待機の登録もしていなかった。

圭吾くんの担当医となった綿貫は、彼にあいさつし、聴診器を当てようとする。だが、「放っとけよ!」と手を振り払われてしまい……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY06 感想(ネタバレ有)

5日ぶりに目を覚ました拡張型心筋症の圭吾は「ほっといて」「どうせ死ぬんだから」と周囲へ当たり散らします。

状態が悪いにも関わらず、圭吾は移植を希望していません。

圭吾の母親は移植を希望していて、寧ろ圭吾を説得して欲しいと頭を下げていました。

圭吾を怒らない武四郎

再び具合が悪くなり、落ち着いた後、圭吾は感情に任せて点滴棒を倒し武四郎の顔を傷つけてしまいます。

バツの悪そうな態度を見せつつも、圭吾が謝罪することはありません。

綿貫は、人を傷つけるのはいけないことだと言った方が良い、と言いますが、武四郎は「大丈夫ですから」と圭吾をたしなめることはしませんでした。

それは日菜との約束があったからです。

日菜は「(圭吾は)怖いんだと思う」「倒れたあとに目を覚ますのがいちばん怖いから」「怒らないであげて」と言います。

武四郎はそれを聞いて、日菜と、圭吾を怒らないことを約束したのでした。

しかしある日、同級生の優里から修学旅行のおみやげやお見舞いをもらい、圭吾は怒り、暴れました。

メッセージカードを破り捨て、お土産を投げ捨てると、母親に向かって「もう来るな」と怒鳴ります。

母親は泣き崩れ、また、PICUの外からそれを見ていた優里は驚き、走り去って行ってしまいました。

夜、すすり泣く圭吾に、武四郎は「圭吾くんが感じていること、教えて欲しい」とベッドサイドで話しかけます。

すると圭吾は「怖い。すぐ疲れるのがいやだ」「みんなが楽しそうなのが悔しい」「置いて行かれているみたい」と言いました。

圭吾に移植をすると治る可能性があることを伝えると、やはり「それは嫌だ」と答えます。

「他の子どもが死ぬのを待つってことでしょ、そんなの嫌だ」

圭吾は人の命の重さを分かっている、その優しさから移植に前向きではないのでした。

南と武四郎

悠太は退院し、網走の病院を退職。

しばらく武四郎の家に居候することになりました。

武四郎は夜、隣に寝る悠太に「母ちゃんの体調見てやって欲しいんだ」と頼みます。

南は武四郎が聞いても意地を張ったり強がって、体調不良を言わないだろうから、ということでした。

そうして過ごしていたある夜、武四郎は南に圭吾の話をします。

南は「その子は、子どもの命の重さをよく分かっている」「子どもには未来があるから」「私みたいな大人と違って」と言います。

いつも南に強くあたっていた武四郎ですが、「子どもの命も大事だけどさ、母ちゃんも大事だから」「つらかったら言えよ、予約とるから」と伝えました。

南は体調の悪さを隠せなくなっていました。

三時間のバス旅行

武四郎は圭吾をバス旅行に連れて行くことを提案しました。

医者らは難色を示しましたが、植野は「心臓移植を拒む圭吾には、いちばん良い治療法だと思うんですね」と武四郎の案を受け入れました。

武四郎は南にバスガイドを頼んでいました。

しかし、当日来たのは桃で、「南ちゃん、腰が痛いんだって」と南と交代してきたのだと言います。

こうして、悠太や東上、河本、羽生などスタッフを乗せ、「東京観光バス」は動き出しました。

ところが、東京ドームだと言われて見たものは札幌ドーム、上野動物園と言われたのは円山動物園、東京タワーと言われたのは札幌のテレビ塔。

おかしな東京観光の景色を眺め、お弁当を食べ、その間圭吾は元気だった頃の自分を思い出していました。

そして、最後にバスが止まったのは、学校の同級生たちの前でした。

同級生たちは「圭吾がいないとダメだ」「また一緒にサッカーしよう」など、大きな声で圭吾に言葉を届けます。

圭吾も嬉しそうに手を振り返します。

優里は走り出したバスを追いかけ、「中学へ行ったら一緒の部活に入ろう」「高校へ行ったら一緒にバイトしよう」「大学生になったら東京へ旅行しよう」と叫びます。

それを見た圭吾は、窓を開け、優里に「だいすき!」と伝え、大きく手を振りました。

こうして圭吾は心臓移植に前向きになれたのでした。

 

状態の悪い心臓病の子をバスに乗せて旅行するなんて無謀だと思いますが、万全にしてそれを許可してくれる丘珠病院のスタッフたち。

少し前まで人材不足で悩んでいたとは思えません!

武四郎が、子どもの気持ちがよく分かる=武四郎が子どもだから、という他のスタッフの見解は相変わらずです。

移植については背に腹は代えられない事情があり、考えることも多いですが、今回の圭吾くんが治療をしたいと決めてくれたことは本当に良かったですね!

さて、来週はとうとう南の病気について明かされます。

真実を知った武四郎は一体どうするのでしょうか…。

[st-kaiwa1]第6話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第7話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY07のあらすじ

”しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)は、しばらく丘珠病院に泊まるつもりで荷物をまとめて出勤する。拡張型心筋症を発症後、心拡大が悪化してしまった12歳の少年・小松圭吾(柊木陽太)くんの病状が心配だったからだ。武四郎は、圭吾くんのわずかな変化も見逃さないよう、寝る間も惜しんで見守る。

そんな折、PICU科長の植野元(安田顕)のもとへ、北海道知事の鮫島立希(菊地凛子)から連絡が入って……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY07 感想(ネタバレ有)

武四郎に、体調不良を隠していないかと聞かれ、南は「軽い膵炎だって」と答えます。

丘珠病院に来るように言う武四郎に、南は「薬が効かなかったら武四郎の病院に行きます」と笑い、武四郎は呆れながらも会話を終えました。

 

圭吾の病状

圭吾は前向きに治療を受けるようになりましたが、圭吾の状態は悪く、心臓移植にも時間がかかります。

しかも、補助心臓の植え込み手術をする方向にすすめようとしていましたが、心臓外科医曰く、著しい腎機能の低下のために手術はできないということでした。

武四郎は圭吾の治療に全力を注いでおり、循環器専門の医師に連絡をとり、なんとか植え込み手術ができないかと聞きに行きましたが、結果は同じでした。

しばらく経ち、圭吾が感染症を発症しました。

感染症が治らなければ移植手術はできない、それどころか移植すらできません。

医師は常に最悪の事態を考えていなければならない、そんな現実が武四郎に立ちはだかりました。

医療ネグレクト

植野の元に直接PICUへの搬送依頼の電話が入りました。

急性腹症で搬送されてきたのは5歳の七海ちゃん。

血統600という数値を見た武四郎にDKA(糖尿病性ケトアシドーシス)と報告を受け、植野はPICUへ直行し、適切な治療をすることができました。

しかし、親に連絡しても、仕事が忙しいからと会いに来ません。

救急車を呼んだのも隣人であり、それどころか以前から自覚症状があった七海が腹痛を親に訴えていたにも関わらず、両親は「うるさい」と跳ねのけていたことが分かりました。

植野はDKAの勉強にもなるからと七海の主治医を河本に指名します。

そして虐待の可能性を考えて、親が来ても面会謝絶に、児童相談所とソーシャルワーカーを介入させることに決めました。

悠太が丘珠病院ERに

悠太は植野と話をし、丘珠病院のERで勤務することになりました。

PICUとも兼任することになり、PICUには幼馴染3人が集まりました。

丘珠病院で働くうちに、周囲の医師らに技術を認められたり、優しい声を掛けられ、少しずつ溶け込んでいっているようでした。

南の病気

1週間近く家へ帰っていない武四郎に、とうとう植野が帰宅するよう言いました。

休むのも仕事のうちだと言われ、武四郎が家へ帰ると、ダイニングのテーブルの上に南の薬が置いてありました。

南には鎮痛薬として「モルヒネ」が処方されていたのです。

武四郎が真剣な顔つきで南に本当のことを話すよう言うと、南は観念しT検査結果の用紙を武四郎に見せながら、「すい臓がんステージⅣ」だと明かしました。

すぐに丘珠病院を受診しようと言いますが、南は「治療はしない」と決めていました。

「一度決めたら変えないの」という南には、武四郎が涙ながらにどれだけ言っても暖簾に腕押し状態です。

頭を抱える武四郎に、ご飯は食べたのかと聞く南。

動くと痛い、とにかく痛いと言っていた南が「何か作るから」とキッチンに立ちます。

武四郎も「手伝うよ」と立ち上がえり、二人でうどんを作り、食卓を囲むのでした。

休日を終え、出勤した武四郎でしたが、再び植野に家に帰るよう言われました。

南の病気のことや圭吾の感染症のことが重なり、思い詰めた武四郎は、植野に南に話をしてくれるよう頼みました。

植野も医師としていても経ってもいられず、南の治療について説得にやってきました。

武四郎の上司が来るからとお寿司をとって待っていた南は母親らしく、「息子がお世話になっております」と挨拶をし、頭を下げっぱなしでした。

いざ治療の話になっても、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」と言う南に、植野は「ガンの治療に関して嫌な思い出がありますか」と尋ねました。

南は「はい」と答え、やはり治療には前向きではありませんでしたが、「痛みや苦しみを取り除くための治療もあります」「一度丘珠病院を受診してください」という植野の言葉に、南は頷きました。

ドクタージェットの常駐の難しさ

北海道全域におけるPICUの存在意義について、今成が発表を行いましたが、札幌共立大の渡辺医師が欠席をしたことで、多くの参加者が欠席していました。

そんな現実を目の当たりにして、今度は植野の元へ鮫島から電話が入りました。

ドクタージェットを丘珠空港に常駐させる話が「今年度は白紙になりました」との報告でした。

その理由は、北海道内で病院同士の連携が全くといっていいほど取れていない状態であること。

そんな状態では国に打診することはできないと判断されたからでした。

鮫島知事は植野に、現場から行政の方へ移らないかと持ち掛けました。

すぐには返事をせず保留にしていた植野でしたが、最終的には臨床の方が良い、とヘッドハンティングの話を断るのでした。

 

南の病気がようやく分かりました!

ステージ4はかなり悪いというのは一般人でも分かりますよね。

南がなぜこんなにもがんの治療を拒むのか、植野の「嫌な思い出がありますか」という言葉に南が頷いたことで、植野の経験の長さがあるのはもちろんですが、家族であるがゆえにできないことがあることで、無力さを感じてしまうシーンもありました。

圭吾の調子がどんどん悪くなっていくのも心配です…。

[st-kaiwa1]第7話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第8話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY08のあらすじ

”しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)ら丘珠病院のPICUスタッフは、VF(心室細動)を起こした小松圭吾(柊木陽太)くんの処置にあたる。

圭吾君には、一刻も早く補助人工心臓を植え込む手術が必要だが、感染症が治らなければそれも難しい状態だった。

そんな折、丘珠病院に10歳の少額男児2人が公園で倒れているとの連絡が入る。救命医の東上宗介(中尾明慶)は、ふたりが倒れていた公園が丘珠病院から5分ほどの距離であることから、救急車で搬送するよりドクターカーで現場に直行した方が早いと判断し、武四郎、矢野裕也(高杉真宙)とともに現場へと向かう。

武四郎たちが公園に到着すると、2人の少年――—矢本大輝(森島律斗)くんには意識があったが、後藤光(寺嶋眞秀)くんは心停止していて……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY08 感想(ネタバレ有)

圭吾は何度もVF(心房細動)を起こしていました。

補助人工を埋め込む手術が必要でしたが、感染症が解決しない限り手術ができません。

とうとう気管挿管をし、次にVFを起こしたら危険だと緊張が走るPICU。

そのとき、10歳の男の子2人がけがをして倒れている、その内1人が意識不明だと連絡が入りました。

大輝と光

病院から現場が近かったことからドクターカーで現場へ向かった武四郎たち。

現場で処置をし、病院へ戻ってきて、それぞれの手術をして、2人はPICUに入ることになりました。

一人は矢本大輝くんで、消化管先行をしていたため、開腹手術を行いました。

もう一人は心停止していた後藤光くんで、硬膜外結手に脳挫傷を合併しており、蘇生後に手術を行いました。

しかし、光は心停止していた時間が10分はあったと思われ、脳へのダメージが懸念されるとのことでした。

そんな中、2人の両親が駆け付け、先に目を覚ました大輝に、光の母親が「目を覚ましたんだから何があったか教えて!」と詰め寄りました。

大輝は泣き出し、大輝の母も言い返しますが、植野が「お母さん、光くんに聞こえますよ」と諫め、その場をおさめました。

 

「僕が光を殺しちゃったんだよね」「脳死になるんだよね」「僕があんなところに行こうと言っちゃったから」

大輝は光を自分が連れて事故現場となった橋の下へ行ったことを後悔し、ごめんなさい、と泣き、過呼吸を起こしました。

今成は大輝を鎮静剤で落ち着かせ、「もし光が脳死になったら大輝はずっと苦しみを抱えることになる」と心配している武四郎を励ますように「奇跡を願うことしかできない」「医者なんて無力」と話しました。

大輝のすすり泣きが聞こえ、様子を見ようと武四郎が詰所を出てみると、圭吾が大輝に声をかけているところでした。

圭吾は光を心配する大輝に「応援してあげて、パワーを送ってあげるんだよ」「僕もそのパワーのおかげで、いつもこっちに戻してもらってると思うから」と優里からの手紙のことを思いました。

一方光はいまだ目を覚ましませんが、不安がる母親に綿貫は「声をかけてあげてください」と言います。

そして、以前、火傷で運ばれてきた理玖が、交通事故で意識不明だった淳之介に声をかけ続けたときの話をしました。

淳之介が目覚めたとき、「寝ている間に約束したんだ」と理玖の声が聞こえていたこと、だからお母さんも声をかけ続けてあげて欲しい、信じましょう、と伝えました。

そうして少しずつ体温を上げていくことになった光は、ある日とうとう目を覚ましました。

圭吾の感染症

圭吾の感染症の原因はどれだけ検査しても分からない状態のまま、とうとう丘珠病院でできる検査は全て終わってしまいました。

とうとう圭吾の両親には終末期の話をすることにしました。

河本は「諦めるってことですか」と言いますが、武四郎も本意ではありません。

羽生は武四郎に「圭吾くんはもう6年生だから、雰囲気を察することができる」「話をするときには気をつけて」とアドバイスしました。

誤嚥から不整脈を起こした圭吾が目を覚まし、武四郎に「もし俺がダメだったら、俺のからだをあの子にあげて」「心臓は無理かもしれないけど」「俺の命、無駄にされたくない」と言います。

 

いざ終末期の話をするときになり、武四郎は植野とともに、両親に「どうすることが圭吾にとってどうすることがいちばんいいのか考えたい」と伝えました。

母親は「函館に、家に帰してあげたい」「あの子の好きなものの中で」と家で過ごしたいと言います。

その夜、武四郎は圭吾と話したことを思い出しながら、目に涙をため、頭を抱えました。

どうせ死ぬんだと言っていた圭吾が、生きる気力をもって移植に前向きになっていく姿をを思い出していました。

 

函館に帰れるって、と母親に聞いた圭吾は、武四郎に「俺、もう死ぬんでしょ」「だから函館に帰れるんでしょ」「本当のことを教えて」と言いました。

武四郎は、感染症にかかっていること、その治療が終われば手術ができること、感染症の治療自体は難しくなく、家の近くの病院でもできることを伝えました。

圭吾はそれを聞いて、安心したようでした。

植野は、武四郎に「君のしたことは正しかったと思います」と声をかけました。

圭吾が心停止を乗り越えられたのは、武四郎が生きたいと思える希望を与えたから、諦めさせなかったから。

圭吾の母親が決心できたのは、やれることを全てやったから。

圭吾にとってベストな最後を過ごせるようなるんだと思う、と言う植野に、武四郎は頷きました。

武四郎と南の2人家族

病院から帰ってきた武四郎にお茶を淹れるよう頼む南に、武四郎は気をつかいます。

南はそんな武四郎を見て、「だから言いたくなかった」と言います。

今まで通りに過ごしたかったから、と言う南に、武四郎は「家族2人なんだから、それはないでしょ」と心配することは当然だと主張します。

そして、ハワイ貯金だと言いながら治療費にあてるよう、封筒を渡しますが、南は自分の保険もあるから大丈夫と断ります。

それでも引き下がらない武四郎に「あんたの悪いところは打たれ弱いところ」「思考回路が単純なところ」「嘘をつけないところ」と指摘する南。

「あんまり正直すぎて真っ直ぐだと自分も相手も疲れるよ」と言う南に、武四郎は「正直でいろって言ったの母ちゃんだろ」と言い返しました。

しかし南にそんなことを教えた記憶はなく、「それはお父さんが言ったんじゃないの」と言いますが、お父さんが亡くなったのは武四郎が2歳の頃で、武四郎はほとんど覚えていませんでした。

話を切り替えるように、武四郎は南が腫瘍内科に全く予約をとっていないのを知っていること、まずはちゃんと精密検査を受けて欲しいことを南に伝えました。

ある日、植野から腫瘍内科に知り合いの医師を紹介された武四郎は、その医師の診察予約をとり、南に精密検査を受けさせることにしました。

いざ病院に来た南は「どれだけ待たせるの」「もうCTはしたよ」などと武四郎に軽口を言いながら、武四郎に諫められ、「まるで親子が逆転したみたい」と笑います。

そして「パンツと靴下くらい替えないとモテないよ」と着替えや弁当が入った紙袋を渡しました。

武四郎は「荷物になっただろ」と言いながらも満更でもなさそうに「ありがたいけど」と照れ隠しのように受け取ります。

そんな武四郎を見て南は照れ隠しのように、「時間だわ」と時計も見ずに立ち上がり、去って行きました。

 

圭吾とのことがあり、武四郎は帰宅して南とご飯を食べながら、武四郎は南に頭を下げました。

「俺に諦められるだけの時間をください」「俺が母ちゃんと離れる覚悟ができるまでの時間」「ちょっとだけでいい」

「1回だけでいいから東京の病院へ行こう」

南はそんな武四郎の姿を見て「分かった」と、返事をするのでした。

 

心が重い回でした!

もしかしたら友達が目を覚まさないかもしれない、自分のせいだと泣く大輝。

正体不明の感染症で対処もままならず、手術もできない危険な状態の圭吾、しかも終末期の話も出てきました。

唯一の救いは、母親が前向きであることでしたが、誰にとっても本意ではないことには間違いありません。

南の病気のことについては、武四郎との関係やこれからについての過ごし方が具体的になって少し安心しました。

来週から最終章に突入ですね…!

武四郎がどんどん頼もしくなっていくのは見ていて安心しますが…!

ドキドキしながら見守っていきたいと思います!

[st-kaiwa1]第8話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第9話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY09のあらすじ

「俺が諦められる時間をください。母ちゃんと離れる覚悟ができるための時間を。」

”しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)は、膵臓ガンの治療を拒否している母・南(大竹しのぶ)にそう言って頭を下げ、一度、東京の病院で検査を受けていることに同意してもらう。

羽田空港に降り立った武四郎と南が向かったのは、丘珠病院のPICU科長・植野元(安田顕)から紹介してもらった東京中央病院の腫瘍内科医・原口裕二(平原テツ)のもとだった。そこで、いくつかの検査を受ける南。武四郎は、原口医師から検査の結果を聞かされて……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY09 感想(ネタバレ有)

武四郎と南は羽田空港へ降り立ちました。

植野に紹介してもらった医師に、南を受診させるためでした。

しかし、検査の結果を聞くと進行が速いばかりか転移も多く、治療は難しい、別れの時間を少し延ばす治療はあるが、身体に負担がかかるとも言われました。

分かっていたとは言いつつ諦めきれない武四郎は南を東大病院に連れて行こうとしましたが、南はタクシーを止め、武四郎と東京観光のバスに乗り換えました。

南との東京観光

武四郎は呆れつつも、南と東京観光を始めました。

面白いバスガイドの話を聞き、浅草を回って寅さんの銅像と写真を撮ったり、「I♡TOKYO」と書かれたおそろいのTシャツを買い、もんじゃ焼きを食べ、夜は旅館で豪華な晩御飯を食べました。

豪華な料理を囲んで、南は幸せ過ぎてもったいないくらいだと言います。

武四郎はまだ足りない、俺をひとりにしないでくれよ、と言いますが、南は「もうあんたは大丈夫、立派な大人だよ」と跳ねのけます。

「俺のためでも治療できない?」「なんでか教えてくれる?」と治療をしない理由を聞くと、南は武四郎の父のことを話し始めました。

優しい父との出会いや不妊治療のこと、武四郎の誕生、父が肺がんになったこと、がん治療で父が人が変わったようになってしまったこと。

ほろほろと涙を流しながら、死にたくて死ぬんじゃない、あの家で、武四郎を目に焼き付けて最期を迎えたい、自分の死に方は自分で決めたいという南に、「勝手すぎるよ」と言いながらも、とうとう武四郎は「分かった」と納得したようでした。

「武四郎、愛してるよ」と言う南に、武四郎もまた「俺も、大好きだよ、母ちゃん」と2人で涙を拭きました。

そして家に帰り、一週間もしないうちに南は息を引き取りました。

シングルファザーと娘

ERに運ばれてきた女の子の紀來ちゃんは、喘息の発作で倒れ、運ばれてきました。

治療をして目を覚ました紀來に、父親が向かっていると話したところ、紀來はあわてて起き上がり「帰る」と言い始めました。

その紀來の様子や、24時間は発作状態にあっただろう紀來に気付かなかった父親に、虐待の可能性も浮かびます。

その夜、紀來は点滴を自己抜去し、呼吸器をはずしてしまいました。

目を覚ました紀來に、武四郎は「パパに心配かけたくなかった?」と尋ねます。

「どうして?怒られたくなかった?」という問いに、紀來は「違う」とかぶせ気味に否定しました。

紀來の話を聞くと、仕事も家のことも忙しくしている父親に迷惑をかけたくなかったのだと言うことが分かりましたが、武四郎は「パパは迷惑だと思わないと思うよ」と言いました。

「迷惑をかけられるより、自分の知らないところで苦しい思いをしていることを知らないことの方が苦しいと思う」

武四郎にそう言われ、紀來は心を開きました。

紀來の心を開かせた武四郎のことを、植野や今成は「うちに必要不可欠な人材」だと言います。

圭吾と優里

函館に帰ってきた圭吾に会いに来た優里は、もう話せなくなっている圭吾を見て驚きました。

そして自分ひとりで丘珠病院まで来ると、優里は武四郎に「嘘つき」「元気になったからって言ったじゃん」「お医者さんなら治してよ」と言いますが、武四郎は「ごめんなさい」と頭を下げました。

医者が何か分からなくなってしまった

南のこと、圭吾のこと、色々なことを目の前にして、武四郎は医者というものが何なのか分からなくなってしまっていました。

植野も「情けない限りなんだけど」と言葉を濁します。

次の日の朝、PICUにやってきた植野の元に、渡辺から電話がかかってきました。

北海道の子どもたちのことを最優先に考えるならば、ドクタージェットを丘珠に常駐させるため、植野は東京へ帰り、北海道協立病院の人間にPICUを譲るようにとの電話でした。

植野は「はい」と返事をし、PICUに入りましたが、そこには武四郎の姿はなく、退職届だけが植野のデスクの上に置かれていました。

 

とうとう南が亡くなってしまいました…!

武四郎の心の支えであり、様々なことを教えてくれた存在でした。

視聴者の皆さんの中でも、南に教えられたことのある人は多かったのではないでしょうか?

「愛してるよ」「俺も大好きだよ、母ちゃん」のやり取りにはこちらももらい泣きをしてしまいました…!

「泣くな」が家訓の志子田家ですが、この涙は必要な涙だったと思います。

来週は武四郎がPICUから姿を消してしまいます!

武四郎は一体どこへ行ってしまったのでしょう…!

[st-kaiwa1]第9話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第10話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY10のあらすじ

”しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)は、PICU科長・植野元(安田顕)のデスクに退職願を置いて丘珠病院を後にする。

それを知った矢野悠太(高杉真宙)、涌井桃子(生田絵梨花)、河本舞(菅野莉央)の3人は、武四郎のことを心配して彼の家を訪ねる。だが武四郎は、「ひとりにしてくれ」と言って悠太たちを追い返してしまう。

そんな折、武四郎のもとへ1本の電話が入って……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY10 感想(ネタバレ有)

退職願を出して、武四郎はPICUから去ってしまいました。

幼馴染みたちは武四郎に電話をかけたり、家を訪ね、ドアを叩きますが、武四郎は出てきません。

悠太や河本は、武四郎が落ち着くまで待って欲しいと植野に頼みますが、植野も分かっているようでした。

そんなとき、武四郎に電話がかかってきました。

相手は稚内の個人病院の山田医師でしたが、インフルエンザにかかった女の子がインフルエンザ脳症の可能性があるということで、相談をしたいとのことでした。

武四郎のアドバイスを聞き、山田医師は「心強いよ」と話しました。

電話を切ったあと、武四郎は車を運転し、稚内の山田病院へ向かいました。

インフルエンザ脳症疑いのある女の子は明け方には熱が下がり、先ほど帰っていったと言います。

すぐに帰るという武四郎に、「君今暇でしょ」「ゆっくりしていきなさい」という山田医師。

晩御飯を食べながら理由を聞かれ、武四郎は母親を亡くしたこと、医者としても息子としても何もできなかったこと、助かるかもしれなかった命が助からないかもしれないと、医師として何ができるのかが分からなくなってしまったことを話しました。

PICUを辞めてきたこと、どうしていいか、どう働いていいか分からないという武四郎を、山田医師は抱き締めます。

お風呂に入ってないから臭いですよ、という武四郎に「本当だ、でも君は生きているからね」と言います。

子どものことを想ってここまで来てくれたのだから、との言葉に、武四郎は堰を切ったように泣きました。

圭吾に会いに行く

山田医師はPICUに電話をかけました。

稚内にいると聞いて、悠太は渡したいものがあるのだと迎えに行きました。

それは圭吾からの手紙で「どうか僕に会いに来てください」という弱々しい文字で書いてありました。

このままでは一生後悔することになる、と悠太は武四郎を連れて函館へ向かいました。

その車内で、植野から電話がかかってきたのを恐る恐るとると、それは圭吾の感染症に関して、様々な病院から医師が訪れているとのことでした。

武四郎は札幌共立大の渡辺医師やたくさんの医師にメールを送っていたのです。

渡辺は「それとこれとは話が別ですから」と植野に言いつつも、感染症について協力してくれるのでした。

函館に着いた武四郎は、圭吾から「俺、先生の病院に戻りたい。絶対に死にたくない」と言います。

武四郎は圭吾のそばで色んな話をしたり、一晩中そばについて、朝の挨拶をして、自分で食事をする圭吾を見守りました。

PICUに帰ってきた武四郎は植野に謝り、怒っている幼馴染に囲まれながら、前期破水して入院をしている、陣痛に苦しみながら怒鳴る桃子に胸倉をつかまれつつ、日常に戻っていくのでした。

ちなみに出産後、桃子は暴れて武四郎につかみかかったことを覚えていませんでした。

初めて赤ちゃんを抱っこした武四郎は、桃子の「お医者さんってすごいよ」「この子、私の命より大事だもん」と子どもたちの命に向き合っているという言葉に思うことがあったようです。

 

植野と食事をしながら、武四郎は圭吾のこと、稚内でのことなどを話しました。

植野は「医者というものが何なのかは分からない」「でも、その答えをキミ(武四郎)が教えてくれている気がする」と言います。

医師を生涯の仕事にするかどうかは、人生をかけて考えてください、という植野に、武四郎に「はい」と力強く答えます。

「いっぱい教えてください、僕は先生のような医者になりたいので」

その言葉に、植野はほんの少し笑いました。

 

しかし、植野は鮫島に「医師を辞める」と電話をかけていました。

植野が医師を辞めれば、丘珠病院にドクタージェットを常駐させることができるのです。

札幌共立大の医師がPICUの科長になることは構わない、しかし今のスタッフを誰一人クビにしないことを条件に出しました。

鮫島はその植野の言葉に「はい」と返事をしました。

ドクタージェットで丘珠病院へ帰る圭吾

たくさんの医師に協力してもらい、1週間が経過しましたが、その間も感染症の特定ができていなかった圭吾。

ですがその1週間のあいだに圭吾の炎症反応は消え始め、補助人工心臓を埋め込む手術に希望が見えてきました。

手術が決まり、圭吾はドクタージェットに乗って丘珠病院へ帰ってきました。

いよいよオペ室へ入った圭吾ですが、そのとき、北海道全体に大きな地震が起こりました。

余震も酷く、手術は中止になりました。

次にVFを起こしたら圭吾はもうもたない、全身麻酔は身体に負担がかかる、様々な危険がありましたが、地震の中ではどうすることもできませんでした。

 

感染症もようやくおさまり、いよいよ手術というところで地震が起こってしまい、なんとも悔しい思いをした回でした!

武四郎にナイスタイミングで連絡をとった山田医師にもあっぱれです!

人間関係とは不思議なものですね…!

このドラマで描かれる人間関係はこういう温かいシーンが良いです。

来週は最終回、大きな災害の話です。

圭吾の手術もできますように!

植野が医師を辞めなくて済みますように!

[st-kaiwa1]第10話の感想でした![/st-kaiwa1]

【PICU小児集中治療室】第11話のあらすじ・感想(ネタバレ有)

STORY11のあらすじ

北海道で大きな地震が発生し、徐々に各地の被害状況が明らかになってきた。”しこちゃん先生”こと志子田武四郎(吉沢亮)は、自身の影響で直前になって手術が中止・延期になってしまった小松圭吾(柊木陽太)くんのことが心配でならない。

北海道庁では知事の鮫島立希(菊地凛子)を中心に、情報の収集が続けられていた。鮫島知事は、各市町村に地域の病院と連携をとるように通達を出す。

そんな中、丘珠病院のPICU科長・植野元(安田顕)のもとへ、道東総合病院のERから連絡が入る。地震の影響でトンネルが崩壊し、スキー旅行に来ていた小学生グループが巻き込まれたというのだ。植野は、この緊急事態に対応するべく体制を整えようとするが……。

引用:『PICU』公式サイト

STORY11 最終回 感想(ネタバレ有)

地震によるトンネル崩落事故により、たくさんの5年生の負傷者が多数出ました。

パニックになる医療機関からPICUに連絡があり、ドクターヘリで子どもたちが次々に搬送されてきます。

東上と悠太、綿貫は直接現場へと向かいました。

そんな中、白血病の日菜が再び危険な状態となり、PICUへと戻ってきたのです。

PICUの床数は残り4床、しかし、丘珠病院はこれ以上受け入れないことに決定したと植野は言います。

最重症の患者を受け入れ続けると、今危険な状態の圭吾や日菜、現時点で搬送されてきた子どもたちの術後管理に手が回らなくなる、不可能だと言います。

反対する武四郎や河本ですが、PICUの医師らは頑なに受け入れないと言います。

植野らも当然、悔しい、助けたいという気持ちは変わりません。

今成は現場に言った東上に電話をかけており、その話を聞いていた綿貫は、「PICUを作ろうとしていた、設備のある病院を知っている」と自分の裁判の相手だった札幌共立大の渡辺へ援助を要求しました。

結局裁判は負けてしまったのですが、綿貫はすっきりとした顔をしていました。

最後の要救助者

瓦礫の下で救助を待っていたユキ。

雪の影響でドクターヘリは帰って来られない、そもそも日没までしか運航できないということで、長い時間瓦礫の下にいたユキは救急車で搬送されることになりました。

低体温症でなかなか体温が戻らないユキは「パパとママに大好きだよって伝えて」と言いましたが、悠太は「自分で伝えて」と言い、ユキを元気づけます。

鮫島がドクタージェットを要請し、ユキは丘珠病院へ運ばれることとなり、一命をとりとめました。

37名の負傷者のうち、石川ほたるちゃんという女の子1名だけが発見が遅れたことによる低体温症で死亡しました。

どうしたらほたるを救えたのかを考えるミーティングで、植野は自分がPICUを退職することを伝えました。

武四郎も、そこにいた医師も、辞めないでくれと言います。

その時、札幌共立大の渡辺医師がやってきて、「ここ(丘珠)だけでは間に合わないことがよく分かった」「私たちは千歳空港の近くにPICUを作る」と協力関係になることを伝えました。

あとで分かったことですが、ユキちゃんだと思っていた女の子は「フキ」ちゃんだったそうです。

圭吾の手術

地震から3日が経ち、圭吾は無事手術を受けることができました。

 

大雪の日、武四郎は雪道を歩いていました。

たどりついた教会の前では、圭吾が笑顔で手を振っています。

圭吾は移植を受けるまで補助人工心臓を大切にして、「大きくなったらしこちゃん先生のような医者になる」と言います。

武四郎は医師という仕事に、本当の意味で向き合い始めたようです。

 

PICUの最終回でした!

地震での医療機関のパニック、搬送、受け入れの難しさ、現場での動きなど、様々な難関がありました。

しかし、ドクタージェットを要請する際の鮫島知事の心強い姿勢や、PICUを別に作るという最善の方法をとることにした渡辺医師、最終回としては視聴者はみんな安心したのではないでしょうか?

圭吾も助かって本当によかったです!

 

このドラマの制作陣の作る作品はヒューマンドラマとしては、シリアスとほっこりの間を行きますね。

好みが分かれると思いますが、濃密な人間関係が描かれるドラマが好きな方にはハマッたと思います!

キャスト陣も豪華でしたし、続きがあったら見たいな~!と思います。

[st-kaiwa1]1クール全11話、お付き合いいただきありがとうございました![/st-kaiwa1]

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