『5人のジュンコ』ネタバレ考察|真犯人は誰?衝撃のラストと篠田淳子の正体を解説【真梨幸子】

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真梨幸子「5人のジュンコ」ネタバレ考察アイキャッチ

※本記事は真梨幸子の小説およびドラマ『5人のジュンコ』のネタバレを含みます。未読・未視聴の方はご注意ください。あらすじ・真犯人・結末に関する内容を含みますので、あらかじめご了承のうえお読みください。

同じ「ジュンコ」という名前だけで繋がった5人の女性——そのうちの一人が、5人もの男性を殺害したとされる連続不審死事件の容疑者として逮捕される。イヤミスの旗手・真梨幸子が仕掛けるミステリー『5人のジュンコ』は、WOWOW「連続ドラマW」で松雪泰子×小池栄子主演で映像化され、今なお配信サービスで視聴できる作品です。この記事では、あらすじから【ネタバレ】真犯人の正体、なぜ真犯人が裁かれない結末を迎えるのかまで、複数の情報源をもとに徹底解説します。相関図の整理や原作とドラマ版の違いにも触れているので、これから触れる方にも、一度観た(読んだ)上で理解を深めたい方にも役立つ内容を目指しています。

「イヤミス」という言葉に馴染みがなくても大丈夫です。読み終えた(観終えた)後にすっきりしない、もやもやとした後味をあえて残すミステリーというジャンルそのものが、この作品最大の魅力です。ネタバレを知った上で読み返すと、また違った発見がある構成になっているので、初見の方も、結末を知ってから改めて向き合いたい方も、どちらの読み方にも応える内容を目指しています。

目次

『5人のジュンコ』とは何か——真梨幸子が仕掛ける”名前”だけの繋がり

5人の女性のシルエットが重なるイメージイラスト

まずは原作小説とドラマ化の基本情報を整理します。

原作 真梨幸子『5人のジュンコ』(小説)
ドラマ化 WOWOW「連続ドラマW」全5話
主演 松雪泰子
脚本 渡辺千穂
監督 権野元
配信 WOWOWオンデマンド、Huluほか

著者の真梨幸子は1964年宮崎県生まれ。2005年に『孤中症』で第32回メフィスト賞を受賞してデビューし、2008年刊行の『殺人鬼フジコの衝動』が50万部超のベストセラーとなったことで、湊かなえ・沼田まほかると並ぶ「イヤミスの旗手」と呼ばれるようになった作家です(Wikipedia)。ブクログ登録だけで182作品という圧倒的な多作ぶりも特徴で、『5人のジュンコ』はその中でも「同姓同名の人物を1人ずつ掘り下げる」という構造の面白さで知られる一冊です。2015年には『人生相談。』が第28回山本周五郎賞の候補作となるなど、エンタメ性と文学的評価を両立させている作家でもあります。

「イヤミス」というジャンルの成り立ち

「イヤミス」とは「嫌な後味を残すミステリー」の略称で、2000年代後半から2010年代にかけて日本の小説界で広まったジャンル呼称です。湊かなえ『告白』や沼田まほかる『九月が永遠に続けば』などが代表的な作品として挙げられ、犯人当てのカタルシスよりも、人間の悪意や社会の歪みをえぐり出す読後感を重視する点が特徴です。真梨幸子はこのジャンルの中でも、特に「誰が本当に悪いのか」が最後まで判然としない構成を得意とする作家として位置づけられています。

この”名前だけで繋がる”という趣向は、伊藤潤二の短編集がキャラクターを次々入れ替えながら一つのテーマを掘り下げていくのと似た、連作短編ならではの読み味を持っています。1話・1人物ごとに深掘りできる構造は、当サイトのようなネタバレ考察記事とも相性が良い作品です。

タイトルが示す”名前”というモチーフ

「純子」「絢子」「淳子」「順子」「諄子」——漢字は違えど、すべて「ジュンコ」と読める名前です。真梨幸子はこの偶然の一致を軸に、本来なら決して交わることのなかったはずの女性たちの人生を、一本の事件へと収束させていきます。同姓同名という設定は単なる仕掛けにとどまらず、「名前」という記号一つで人の運命が結びついてしまう理不尽さそのものをテーマ化していると読むこともできるでしょう。

この構造は、伊藤潤二の『魔の断片』のように「一つの短編集の中で似たモチーフを繰り返し変奏する」作品と同じ面白さを持っています。当サイトで扱ってきた短編ホラー漫画の考察と同じアプローチ——1エピソードずつ丁寧に読み解く手法——が、このミステリー作品にもそのまま応用できる理由がここにあります。ジャンルはホラーからミステリーへと変わっても、「一つのモチーフを複数の視点から掘り下げる」という構造そのものへの興味は、変わらず楽しめるはずです。

あらすじ:伊豆連続不審死事件と5人の「ジュンコ」

海辺の町で起きた事件現場をイメージしたイラスト

静岡県熱海市を中心に起きた「伊豆連続不審死事件」。高齢・中年の男性5人が次々と命を落とし、いずれも結婚詐欺の被害者だったとみられています。この事件の容疑者として浮上したのが佐竹純子(ドラマ版:小池栄子)。彼女が逮捕されたことをきっかけに、フリージャーナリストの田辺絢子(ドラマ版:松雪泰子)が事件の真相を探るため取材を開始します。

「結婚詐欺で複数の男性が命を落とす」という事件の骨格自体は、実際に日本で過去に起きた事件を連想させる読者・視聴者も多いでしょう。真梨幸子はこうした社会的な関心の高い題材を下敷きにしながら、そこに「同姓同名の女性たち」という虚構の仕掛けを掛け合わせることで、単なる事件モノでは終わらない重層的な物語を作り上げています。

取材を進めるうちに、田辺は佐竹以外にも同じ「純子(ジュンコ)」という名を持つ女性たちの存在にたどり着きます。コールセンターで働くOL、社宅暮らしの主婦、そしてすでに亡くなっている女性——彼女たちの人生には一見何の関係もないはずなのに、「ジュンコ」という名前を軸に、少しずつ事件と接点が浮かび上がっていく——というのが本作の基本構造です。

ポイント:タイトルの「5人のジュンコ」は、単に同名の人物が5人登場するという以上の意味を持ちます。些細な出来事が連鎖的に無関係な人生を巻き込んでいく、いわば”悪意のバタフライ効果”がこの作品のテーマです。

登場人物と相関図——5人のジュンコを整理する

人物相関図をイメージしたイラスト

複数の「ジュンコ」が入り乱れる構成のため、まずは人物を整理しておきましょう。

名前 ドラマ版キャスト 役割
佐竹純子 小池栄子 連続不審死事件の容疑者として逮捕される「表の悪女」
田辺絢子 松雪泰子 事件を追うフリージャーナリスト、物語の主人公
篠田淳子 美村里江(ミムラ) コールセンター勤務のOL。当初は佐竹の”被害者”として登場
福留順子 西田尚美 社宅暮らしの主婦。事件の”末端”に位置する立場
守川諄子 麻生祐未 事件関係者に近い立場の女性

田辺絢子は佐竹純子の事件を追う過程で、他の「ジュンコ」たちに次々と接触していきます。取材対象だったはずの彼女たちが、実は事件そのものと予想外の形で結びついていた——という構成が、読者・視聴者を最後まで引っ張っていく仕掛けになっています。

物語の入り口:容疑者・佐竹純子への疑問

物語は、逮捕された佐竹純子が本当に5人もの男性を手にかけた「悪女」なのかという疑問から動き出します。マスコミやSNSでは早々に彼女を”稀代の毒婦”として断罪する空気が広がりますが、田辺絢子だけは違和感を拭えません。取材を進めるうちに、佐竹自身の生い立ちや、彼女が「ジュンコ」という名前ゆえに味わってきた不遇な人生が徐々に明らかになっていきます。読者はここで「本当に彼女が犯人なのか」という一つ目の謎に引き込まれることになります。

この構成は、読者に対して「分かりやすい悪役」を最初に提示しておきながら、後半でその前提を覆すというミステリーの定石を踏んでいます。真犯人が別にいるという可能性を匂わせつつも、明確な答えを終盤まで引き延ばす筆致が、真梨幸子作品らしい緊張感を生み出しています。

田辺絢子——事件の”外側”にいたはずの主人公

フリージャーナリストとして事件を追う田辺絢子は、当初は完全な第三者として取材を始めます。しかし取材が進むにつれ、彼女自身の私生活——夫との関係——が事件と無関係ではなかったことが判明していきます。「取材する側」だったはずの人物が、いつの間にか「事件の当事者」に変わっていくという構成の転換点が、本作の大きな見せ場のひとつです。

篠田淳子——”被害者”を演じ続けた黒幕

コールセンターに勤務するOL・篠田淳子は、物語の中盤まで「佐竹純子にかつて陥れられた気の毒な被害者」として同情を集める人物として描かれます。この”演技”の巧みさこそが、最終的な真相の衝撃度を高める仕掛けになっています。詳細は次章で解説します。

福留順子・守川諄子——事件の”末端”に位置する女性たち

社宅暮らしの主婦・福留順子と、事件関係者に近い立場の守川諄子は、一見すると事件の中心から遠い存在として描かれます。しかし「バタフライ効果」というこの作品のテーマ通り、些細な接点が巡り巡って事件の核心に繋がっていく様子が描かれ、5人全員が単なる脇役ではなく、物語の構造上不可欠なピースとして機能しています。

【ネタバレ】最終回で明かされる真犯人・篠田淳子の正体

仮面の下に隠された正体をイメージしたイラスト

ここからは核心的なネタバレに触れます。複数の考察サイトが一致して伝えている結末の核心は、真犯人は逮捕された佐竹純子ではなく、篠田淳子だったという点です。

篠田淳子は物語の序盤、「中学時代に佐竹純子に陥れられ、不登校になった被害者」として登場します。しかしこの証言そのものが嘘でした。実際には篠田こそが、出会い系サイトを使って複数の男性を騙して金銭を搾取し、さらに事件関係者の一人・守川正志を実際に殺害した張本人だったのです。加えて、田辺絢子の夫もまた篠田の被害者だったことが示唆されており、主人公自身が事件と無関係ではいられない構造になっています。篠田は「榛名諄」という偽名を使い廃屋に潜伏するなど、周到に自らの痕跡を隠しながら、すべての罪を佐竹純子に着せていました(エンタメハンターわかたけトピックス)。

この「真犯人は篠田淳子」という結末は、エンタメハンター・わかたけトピックスという独立した2つの考察サイトで記述が一致しており、信頼度の高い情報として扱っています。

篠田淳子はなぜここまで周到だったのか

篠田淳子の恐ろしさは、単に嘘をついていたという以上に、その嘘を裏付ける”被害者としての物語”を丁寧に作り込んでいた点にあります。中学時代に佐竹純子にいじめられ不登校になったという経歴は、聞く者の同情を誘い、疑いの目を彼女自身から遠ざける効果的な”盾”として機能していました。実際には、この設定こそが彼女の犯行を隠すための周到な布石だったのです。

さらに篠田は「榛名諄」という偽名を使って廃屋に潜伏するなど、複数の身元を使い分けることで捜査の手を逃れ続けます。出会い系サイトを通じて男性たちに近づき金銭を騙し取る手口自体は、佐竹純子が疑われていた手口と酷似しており、この”手口の模倣”こそが、佐竹に罪をなすりつける最大のトリックだったと言えるでしょう。

田辺絢子の夫が被害者だったという意味

特に重い意味を持つのが、主人公・田辺絢子の夫もまた篠田の被害者の一人だったという事実です。これにより、田辺は単なる「事件を追う第三者」から「事件によって人生を狂わされた当事者」へと立場が反転します。ジャーナリストとして事件の外側から真実を追っていたはずの主人公が、実は誰よりも深く事件に巻き込まれていたという構造は、本作の”入れ子構造”を象徴する仕掛けです。

ラストシーンの意味を考察——なぜ真犯人は裁かれないのか

拘置所の面会室で向き合う二人の女性をイメージしたイラスト

物語の最後、拘置所に収監された佐竹純子のもとを篠田淳子が訪ね、面会室で「久しぶり」と微笑み合う場面で幕を閉じます。真犯人である篠田は逮捕されることなく、事件そのものは佐竹の犯行として決着したまま——という、後味の悪いラストです。Filmarksのレビューでも「ラストが曖昧」「終わり方があれやけど」という感想が複数寄せられており、視聴者の多くがこの結末に戸惑ったことがうかがえます。

このラストシーンには、複数の解釈が成り立ちます。

解釈①:二人は最初から共犯関係だった

佐竹純子は「捕まり役」を自ら承知の上で引き受けていた、つまり篠田と佐竹は一心同体の共犯関係だったのではないか、という解釈です。面会室での親密な笑みは、その共犯関係の証だと読み取れます。

解釈②:悪意の優位性を誇示する行為

篠田が、自分だけが罪から逃れおおせたことを佐竹に見せつけるための、冷酷な”勝利宣言”として面会に訪れたという解釈です。

解釈③:「悪は必ずしも裁かれない」というメッセージ

真梨幸子のイヤミスというジャンルそのものが持つ本質——読後に爽快感ではなく、割り切れない不快感をあえて残す作劇——の表れとして、この結末を捉える見方です。

ポイント:真犯人が逮捕されないのは、脚本や小説の説明不足ではなく、真梨幸子が意図的に選んだ演出だと考察サイトは指摘しています。「スッキリしない」「もやもやする」という感想こそが、この作品が狙った読後感そのものだと言えるでしょう。

「イヤミス」というジャンルが持つ演出意図

一般的なミステリーであれば、真犯人の逮捕とともに物語は”正義が果たされた”という形で幕を閉じます。しかし真梨幸子をはじめとするイヤミス作家たちは、あえてこの安心感を読者に与えません。『5人のジュンコ』における篠田淳子の”無罪放免”は、現実の事件でも真相が完全には明らかにならないまま終わることがある、という理不尽さをフィクションの中で再現していると解釈することもできます。

Filmarksのレビューで「もやもやする」という声が多いのは、裏を返せばこの作品が読者・視聴者の感情を強く動かした証拠でもあります。分かりやすいカタルシスを避け、あえて割り切れなさを残す——この手法こそが、真梨幸子が「イヤミスの旗手」と呼ばれる所以です。

面会室のラストシーンをどう解釈するかは、視聴者・読者に委ねられています。本記事で紹介した3つの解釈(共犯関係説・優位性の誇示説・裁かれない悪というメッセージ説)は、あくまで考察サイトが提示している代表的な見方です。実際に視聴・読了した上で、ご自身なりの解釈を持つのもこの作品の楽しみ方の一つと言えるでしょう。

小説版とドラマ版(松雪泰子主演)の違い・キャスト紹介

本とテレビ画面を対比させたイメージイラスト

ドラマ版は2015年にWOWOW「連続ドラマW」枠で全5話として放送されました。脚本は渡辺千穂、監督は権野元が担当しています。主要キャストは以下の通りです。

役名 俳優
田辺絢子 松雪泰子
佐竹純子 小池栄子
篠田淳子 美村里江(ミムラ)
福留順子 西田尚美
守川諄子 麻生祐未

各話が1〜2人の「ジュンコ」にスポットを当てる連作形式になっており、小説の連続短編的な構造をドラマでも忠実に再現しています。現時点で確認できる情報源には、小説版とドラマ版のストーリー上の相違点について具体的な記載は見当たりませんでした(この点は憶測で埋めず、正直に「情報源からは確認できなかった」とお伝えします)。原作を先に読んでから視聴すると、この点を自分の目で確かめる楽しみ方もできそうです。

WOWOW「連続ドラマW」という枠の特徴

本作が放送された「連続ドラマW」は、WOWOWが2000年代から続けてきた重厚な人間ドラマ・サスペンス枠です。地上波では描きにくい題材や、原作の陰惨さをそのまま映像化できる自由度の高さが特徴で、イヤミスというジャンルとの相性の良さが本作の起用理由の一つと考えられます。松雪泰子・小池栄子という実力派キャストの起用も、この枠が持つ”じっくり見せる”演出方針と合致しています。

キャストの演じ分けに注目

本作の見どころの一つは、複数の「ジュンコ」たちがそれぞれ全く異なる背景・性格を持ちながら、名前という一点だけで結びついているという構造を、キャスト陣がどう演じ分けているかという点です。小池栄子が演じる佐竹純子の”表の悪女”然とした佇まいと、美村里江が演じる篠田淳子の”清楚な被害者”を装う演技の対比は、後から見返すと伏線として機能していたことに気づかされます。

主演の松雪泰子は、シリアスな人間ドラマからサスペンスまで幅広く演じ分けてきた実力派女優です。事件の外側から真相を追う立場でありながら、終盤で自らも当事者であったことに直面するという難しい役どころを、抑制の効いた演技で表現しています。西田尚美・麻生祐未といったベテラン勢の存在感も、群像劇としての厚みを支えています。

真梨幸子の他のイヤミス作品との共通点

複数の本が並ぶ書棚をイメージしたイラスト

真梨幸子の代表作といえば、50万部超のベストセラーとなった『殺人鬼フジコの衝動』が挙げられます。この作品は既に大手メディアでも考察記事が組まれていますが、『5人のジュンコ』はそれと比べるとまだ大きく扱われていない一冊です。両作品に共通するのは、「この作品の中に善人はいない」と評されるような、読者の道徳的な安心感を意図的に壊してくる作風です。

「悪意が連鎖し、無関係だったはずの人生を巻き込んでいく」という構造は、真梨幸子作品に繰り返し登場するモチーフです。『5人のジュンコ』を読んで(観て)気に入った方は、同じ著者の他のイヤミス作品にも共通する読み味を見つけられるはずです。

『殺人鬼フジコの衝動』との比較

真梨幸子の名を一躍知らしめた『殺人鬼フジコの衝動』は、一人の女性の人生を追いながら「なぜ彼女が殺人鬼になったのか」を描く作品です。一方『5人のジュンコ』は主人公を一人に絞らず、複数の「ジュンコ」たちの視点を横断しながら真相に迫っていく点が大きな違いです。単一人物の内面を掘り下げる『フジコ』に対し、『5人のジュンコ』は群像劇的な構成によって「誰か一人が悪いのではなく、悪意が連鎖・伝播していく」という、より社会的なテーマを扱っていると言えるでしょう。

デビュー作『孤中症』から続く一貫したテーマ

真梨幸子は2005年のデビュー作『孤中症』の頃から、「表面的には普通に見える人間関係の中に潜む悪意」を一貫して描き続けてきた作家です。『5人のジュンコ』もこの系譜に連なる作品であり、182作という圧倒的な作品数の中には、まだ映像化・大手メディアでの考察が進んでいない”隠れた良作”が数多く眠っていると考えられます。

どこで読める・観られるか

配信サービスで視聴する様子をイメージしたイラスト

ドラマ版『5人のジュンコ』は、WOWOWオンデマンド・Huluなどで配信されています。2025年7月からはAmazon Prime Videoでも配信が確認されており、放送から10年近く経った今も一定の需要が続いている作品であることがうかがえます。原作小説は文庫化されており、書店・電子書籍ストアで入手可能です。

DVDについても、TCエンタテインメントから「連続ドラマW 5人のジュンコ」としてリリースされており、コレクションとして手元に置いておきたい方にはこちらもおすすめです。配信・パッケージ双方で入手経路が確保されているのは、コンテンツとしての完成度の高さを裏付けていると言えるでしょう。

同じく「真相が最後まで割り切れない」タイプのミステリーとしては、当サイトで結末まで考察した『ミステリー・アリーナ』『三度目の殺人』もおすすめです。「誰が本当の悪人なのか」が最後まで揺れ動く構成を味わいたい方には、『時計館の殺人』もあわせてチェックしてみてください。

なぜ『5人のジュンコ』は今まで大きく扱われてこなかったのか

見過ごされていた作品にスポットライトが当たる様子をイメージしたイラスト

真梨幸子の代表作『殺人鬼フジコの衝動』は、大手キュレーションメディアでも既にネタバレ考察記事が組まれています。一方で『5人のジュンコ』は、Filmarks・わかたけトピックス・ほんのたび。・エンタメハンターといった個人ブログ・中規模メディアが断片的にネタバレを扱ってはいるものの、相関図を整理し、真相の解釈まで踏み込んだ大手メディア級の考察記事はまだ見当たりません。

放送から10年近く経過し、一時期ほどの新規性はないものの、Amazon Prime Videoで新たに配信が始まったことからも分かるように、この作品への需要は現在進行形で続いています。「代表作ではないが根強いファンがいる」という位置づけの作品ほど、既存の考察記事が断片的なままになりやすく、今回のような相関図・複数解釈の整理・原作とドラマ版の比較といった切り口でまとめ直す価値があると言えるでしょう。

実際、既存の個人ブログ記事の多くは「あらすじ」と「簡単な感想」にとどまっており、5人のジュンコそれぞれの人物像を横断的に整理した記事や、ラストシーンの複数解釈を並べて検証した記事は限られています。放送・刊行から時間が経っているからこそ、今あらためて情報を整理し直す意義がある作品だと考えています。

よくある質問(FAQ)

Q. 『5人のジュンコ』の真犯人は誰ですか?
A. 逮捕された佐竹純子ではなく、篠田淳子が真犯人です。佐竹への恨みを装いながら、実際は複数の犯罪を犯していた黒幕でした。
Q. なぜ真犯人は逮捕されないのですか?
A. 明確な説明はなく、イヤミスというジャンルらしい”割り切れない結末”として意図的に描かれていると考察されています。「悪は必ずしも裁かれない」というメッセージという解釈が有力です。
Q. どこで視聴・購入できますか?
A. ドラマ版はWOWOWオンデマンド・Hulu・Amazon Prime Videoなどで配信中です。原作小説は文庫化されており書店・電子書籍で入手できます。
Q. 5人の「ジュンコ」は全員関係がありますか?
A. 直接の面識がない人物も含まれますが、「ジュンコ」という名前を軸に、事件を通じて少しずつ接点が明らかになっていく構成です。
Q. 田辺絢子と事件の関係は?
A. 当初は第三者として取材していましたが、後に彼女の夫も篠田淳子の被害者の一人だったことが判明し、事件の当事者としての側面も持つことになります。
Q. 原作小説とドラマ、どちらから触れるのがおすすめですか?
A. どちらから入っても楽しめる構成ですが、連作短編的な構造を味わうなら原作小説、実力派俳優の演技を楽しむならドラマ版がおすすめです。両方に触れて比較する楽しみ方もできます。
Q. 真梨幸子の他の作品も読むべきですか?
A. 『5人のジュンコ』を気に入った方には、代表作『殺人鬼フジコの衝動』をはじめ、同じ「イヤミス」の読み味を持つ他の作品もおすすめです。182作という多作ぶりなので、好みに合う一冊がきっと見つかります。
Q. WOWOW「連続ドラマW」とはどんな枠ですか?
A. 地上波では描きにくい重厚な人間ドラマ・サスペンスを扱ってきたWOWOWの看板ドラマ枠です。イヤミスというジャンルとの相性の良さから、本作の起用に至ったと考えられます。

まとめ

『5人のジュンコ』は、同姓同名の女性たちを軸にした構成の面白さと、「真犯人が裁かれない」という後味の悪い結末が印象に残るイヤミス作品です。表の容疑者・佐竹純子ではなく、被害者を装っていた篠田淳子こそが真犯人だったという構図は、何度でも読み返し・見返したくなる仕掛けを持っています。真梨幸子という”イヤミスの旗手”の入門編としても、この作品はおすすめの一冊です。

本記事を通して、以下のポイントを押さえていただければ幸いです:①真犯人は逮捕された佐竹純子ではなく篠田淳子である②篠田は”被害者”を装いながら周到に罪を佐竹に着せていた③ラストの面会シーンには複数の解釈があり、正解は明示されていない④この”割り切れなさ”こそがイヤミスというジャンルの本質である。これらを踏まえて改めて作品に触れると、初見とはまた違った味わい方ができるはずです。

放送・刊行から時間が経った今でも配信サービスでの視聴が可能で、根強い需要が続いている作品であることも、この物語の完成度の高さを物語っていると言えるでしょう。

「悪意が連鎖する」というテーマ、そして「真犯人が裁かれない」という後味の悪さは、一度読む(観る)と忘れがたい印象を残します。真犯人・篠田淳子の正体を知った上でもう一度物語を追い直すと、序盤の何気ない台詞や仕草に、彼女の”演技”の伏線が仕込まれていることに気づけるはずです。イヤミスというジャンルに馴染みがない方も、この機会にぜひ触れてみてください。

本記事で紹介した内容は、複数の独立した考察サイトの記述が一致する範囲でまとめたものです。細部の解釈は分かれる部分もあるため、気になった方はぜひ実際に原作小説やドラマ版を通して、ご自身の目で結末を確かめてみてください。真梨幸子という作家の他の作品にも触れることで、この作家が一貫して描き続けてきた”悪意の連鎖”というテーマの奥深さを、より立体的に味わえるはずです。イヤミスというジャンルの入り口として、ぜひ本作から手に取ってみてください。

『5人のジュンコ』はWOWOWオンデマンド・Huluなどで配信中

作品公式ページを見る

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